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1990 年度 研究成果報告書概要

ポケット上皮細胞骨格およびポケット上皮内浸潤細胞に関する免疫電顕的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01571047
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 保存治療系歯学
研究機関長崎大学

研究代表者

原 宜興  長崎大学, 歯学部, 助教授 (60159100)

研究期間 (年度) 1989 – 1990
キーワード免疫組織学的研究 / 基底膜 / タイプIVコラ-ゲン / ラミニン / フィブロネクチン
研究概要

辺縁性歯周炎の発症に先立って歯周組織の微細な破壊が起こり、やがては進行した歯周炎として臨床的にとらえられるようになることは想像に難くない。そして歯周炎の最大の原因がプラ-クないしプラ-ク由来の因子であるという現在の見解からすれば、最初に破壊が生じるのはプラ-クに最も近接して存在する上皮組織であろう。そこで本研究では、上皮組織の破壊、とくにその細胞外基質の破壊を臨床症状と対比して免疫組織学的に追及した。そして今回は細胞外基質のなかでもとくに、基底膜を構成するタイプIVコラ-ゲン、ラミニン、フィブロネクチンについての検索を行った。材料は歯周外科処置時に採取した歯周炎罹患歯肉と臨床的健康歯肉を用いた。通法にしたがって凍結切片を作製し、ウサギ抗タイプIVコラ-ゲン、抗ラミニン、抗フィブロネクチンを一次抗体二次抗体にFITC標識ヤギ抗ウサギ免疫グロブリンを用いた蛍光顕微鏡観察を行った。さらに、後述する基底膜の断裂の存在する部位とそうでない部位について、単位面積あたりの浸潤細胞数を測定した。その結果、タイプIVコラ-ゲンおよびラミニンともに臨床的健康歯肉の基底膜に連続して観察され、フィブロネクチンも基底膜から上皮下結合組織に広く観察された。しかし上皮下結合組織への炎症性細胞浸潤が強くなるにつれて、フィブロネクチンが消失し、ついで基底膜のタイプIVコラ-ゲンとラミニンの連続性が失われた。この基底膜の断裂のある部位とない部位において、上皮下結合組織ならびに上皮組織内へ浸潤した炎症性細胞数に相違があるか否かを検定してみると、好中球が最も有意差を示しており、とくに上皮内に浸潤した好中球の数にその傾向が強かった。以上の結果は、基底膜の断裂という歯周組織の微細な破壊に、好中球がなんらかの関連を有することを強く示唆していると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 末永 美由紀ほか: "歯周炎患者の歯周ポケット上皮下組織に関する免疫組織学的研究" 日本歯周病学会会誌. 32(春季特別号). 101 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Miyuki SUENAGA, et al.: "Immunohistological study of subepithelial connective tissue of human periodontal pockets." J. Japan. Ass. Periodont.Vol. 32. 101 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1993-08-12  

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