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1989 年度 実績報告書

カ-ボンおよびアラミド繊維強化レジン床義歯の開発

研究課題

研究課題/領域番号 01571063
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

福田 秀昭  東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (50014163)

研究分担者 高山 義明  東京医科歯科大学, 学部, 講師 (80143593)
永井 正洋  東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (10013971)
高久田 和夫  東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (70108223)
宮入 裕夫  東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (50013892)
キーワードカ-ボン繊維強化義歯床 / アラミド繊維強化義歯床 / 曲げ強度 / 曲げ剛性 / 薄床化 / 強化材 / 4点曲げ試験
研究概要

上顎レジン全部床義歯の強度、剛性の向上と床の厚さによる違和感の軽減を計るため義歯床の強化と薄床化について検討した。強化義歯床の作製には、工学の分野で広く用いられ、優れた力学特性を有するカ-ボン(CF)およびアラミド(AF)繊維の平織クロスを強化材に用いた。そして、義歯床用アクリル樹脂をマトリックスに床口蓋部の厚さを金属床に近い約0.8mmに設定し作製した。強化義歯床のカ-ボン、アラミド繊維の方向は義歯床の正中線上に平行を保つように埋入した。CF,AFクロス強化義歯床の曲げ試験は、使用時の咀嚼機能に近い負荷状態を考慮し、床の正中線上に一様の曲げモ-メントが加わるように4点曲げ試験を行い、その特性について基礎的な検討を行った。また、義歯床を構成するカ-ボン、アラミド繊維およびPMMAの各素材の曲げ特性についても検討した。
ここで、得られた結果を要約すると次の通りである。(1)CF,AF強化レジン(CFRP,AFRP)の曲げ強度はPMMAに比べ大きな値となる。また、CFRP,AFRPの弾性係数はPMMAに比べそれぞれ2.68倍、1.63倍となる。
(2)床口蓋部の厚さはカ-ボンおよびアラミド繊維強化により通常のレジン床義歯に比べCFクロス強化義歯床で50%、AFクロス強化義歯で40%の薄床化となる。
(3)CF,AFクロス強化義歯床の曲げ強さは通常のレジン床義歯に比べ大きな値を示す。また、曲げ剛性はCFクロス強化義歯床で向上する。
この様に、カ-ボン、アラミド繊維を強化することにより床口蓋部は薄床化され違和感の軽減に寄与し、また、曲げ剛性も向上し優れた補強効果が示されることが確認できた。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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