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1990 年度 実績報告書

純チタン鋳造体の補綴臨床における有用性に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01571072
研究機関明海大学

研究代表者

長山 克也  明海大学, 歯学部, 講師 (40105630)

研究分担者 中嶌 裕  明海大学, 歯学部, 助手 (80188961)
キーワードチタン鋳造 / 機械的性質 / 曲げ特性 / 表面硬化層 / 高温活性
研究概要

チタン鋳造体を補綴臨床に応用する最大の目的は、その生物学的特性にあることは言うまでもない。しかし鋳造体が口腔内で補綴修復物として機能を果たすには、機械的性質に優れていることもまた重要である。一般に,金属鋳造体の機械的性質は引張り試験による情報から得られることが多いが,口腔内での補綴修復物に加わる応力を考えた場合,曲げ試験から得られる情報の方がより実用的な面が多いように考えられる。そこで,厚さ1.5mm,幅4mm,長さ40mmの板状試験体を鋳曽にて作製し,標点間距離20.5mm荷重速度0.5mm/minの条件で曲げ試験を行ない,XーYレコ-ダにて荷重一変位曲線を作製し,得られた作図より弾性率,変曲点の応力,0.03%耐力を算出した。また,これらの測定値を金合金,CoーCr合金を用いて同一寸法の鋳造体を作製し,同条件にて曲げ試験を行なったときの測定値と比較し,検討を加えた。
その結果,チタン鋳造体の曲げ弾性率は8.84×10^3Kgf/cm^2,変曲点の応力は49Kgf/cm^2,0.03%耐力は58Kgf/cm^2,0.2%耐力は72Kgf/cm^2であった。これらの測定値はいずれも軟化熱処理を行なった金合金TypeIVよりは大きかったものの,硬化熱処理を行なった金合金TypeIVやCoーCr合金よりは小さく,弾性率を除いていずれの測定値も軟化熱処理を行なった金合金TypeIVに近似したものであった。したがって,今後純チタン鋳造体を補綴臨床に応用し,成果を上げるためには,その応用範囲を見極めた上で臨床に生かす必要があることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 和田 賢一: "チタン鋳造体の曲げ特性についてー各種歯科用合金との比較ー" 歯科材料・器械. 9. 44-45 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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