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1991 年度 実績報告書

頭頸部癌における細胞動態の解析

研究課題

研究課題/領域番号 01571094
研究機関山口大学

研究代表者

篠崎 文彦  山口大学, 医学部, 教授 (90045443)

キーワードKiー67 / 免疫組織化学 / 増殖率 / フロ-サイトメトリ- / 頭頸部腫瘍 / AgNOR / BrdUrd / 増殖マ-カ-
研究概要

臨床的に得られた頭頸部の腫瘍組織に対し、細胞動態を反映する種々のパラメ-タ-、in vitro BrdUrd labeling index,Kiー67標識率、flow cytometerを用いたDNA index、および細胞あたりの平均AgNOR数の測定を引き続き行ない、症例数を追加した。これらのパラメ-タ-を用いて、臨床的、病理学的評価との関連を調べた。各々の症例におけるTNM分類およびstage分類とこれらの細胞動態との関係は、DNA ploidとの関係を除き明らかな相関は認められなかった。DNA diploidを示す症例は、DNA aneuploidyを示す症例に比べ、比較的初期の状態である腫瘍が多い傾向にあった。さらに、抗癌剤による化学療法の臨床的効果と、これらのパラメ-タ-との相関を調べた結果、著効例において、有意にAgNOR数の減少が認められた。他の、パラメ-タ-に関してはとくに有意な関係は認められなかったため、このAgNORは化学療法の効果を判定するためのパラメ-タとして有用であると考えられた。病理学的評価との関係は、細胞の分化度との関連を調べたが、とくに相関は認められなかった。細胞あたりの平均AgNOR数は、BrdULi,Kiー67標識率との相関が認められたため、これら細胞増殖能を表すパラメ-タ-の補助的な役割をもつものと考えられた。このAgNORを評価するにあたり、画像解析装置の応用を試みた。すなわち、細胞あたりの数、面積についての解析を行なった。測定するにあたり、バックグランドあるいは、nonーspecificなNOR部分との結合のために起こったと考えられたシグナルが、正確な測定のための障害になり、とくに臨床的な検体からは、それらが発生しやすく、いかにそれらを少なく処理するかが今後の大きな課題となった。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Matsumura,K: "The nucleolar organizer regions associated protein(AgNORs)in salivary gland tumors." Int.J.Oral Maxilloーfac Surg.18. 76-78 (1989)

  • [文献書誌] Matsumura,K: "Immunohistochemical determination of growht fraction in human tumors." Path.Res.Prac.184. 609-613 (1989)

  • [文献書誌] 松村 耕治: "免疫組織伯学的BrdUrd染色:DNaseによるDNA変性法の検討" 山口医学. 38. 163-169 (1989)

  • [文献書誌] Sasaki,K: "Effects of serum deprivation on Kiー67 reactive antigen expression in Hela cells." Acta,Pathologica Japonica. 39. 638-642 (1989)

  • [文献書誌] Matsumura,K: "Changes of AgNORs in HeLa cells duringserum starvation." Br.J.Cancer. 62. 385-387 (1990)

  • [文献書誌] Matsumura,K: "Evaluation of frozen section diagnosis and rapid intraoperative flow cytometric analysis of oral and maxillofacial lesions." Bull.Yamaguchi Med.Sch.37. 113-117 (1990)

  • [文献書誌] 篠崎 文彦(分担): "口腔癌" 富田 隆策, 519 (1989)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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