研究課題/領域番号 |
01571108
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
高森 等 日本歯科大学, 歯学部, 助教授 (30120687)
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研究分担者 |
三代 冬彦 日本歯科大学, 歯学部, 講師 (10199987)
熊澤 康雄 日本歯科大学, 歯学部, 助教授 (50120647)
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キーワード | 顎変形症 / 外科的矯正手術 / 顔貎変化 / 3次元的予測 |
研究概要 |
最終年度である今年度は、いままでのデ-タ-を参考に、3次元的予測をおこなうためのソフト開発に本格的に着手した。下顎枝矢状分割法(以後BSO)と下顎骨体部stepーostectomy(以後step)の二種類の手術法では多少顔貎の変化が異なるため、予測法を二通りに分けた。つぎに前年度でも問題となった顎模型上の移動量と実際の顔貎の変化とが一致しない点については種々検討した結果、つぎのように行うことにした。まず顎模型上での歯列弓の移動量、方向を参考に側方セファログラム上で、下顎前歯切縁を基準にフランクフルト平面対する移動量と方向を測定した。つぎに正面セファログラムで正中線およびフランクフルト平面対する下顎骨の移動量と方向を測定した。これらのデ-タを基にBSOでは術前の顔貎を後退させた時のオトガイ、頬部、上唇の3次元移動を行った。stepでは、切除部位が小臼歯部と大臼歯部の場合があり前者ではオトガイ部を中心とした変化であり、後者ではBSOと類似した変化を示す。そのため変化する範囲を予め決めた後、顎模型と正面、側面セファログラムで小骨片の移動方向と量を算出し予測デ-タ-とした。つぎに予測した顔貎の表示は、一番視覚的に理解し易いように3次元のワイヤ-フレ-ム像として表示することにした。しかし、顔貎の変化は少なくとも8ヵ月以上経過しないと術後の顔貎とは言えないため、実際の患者に応用しどの程度3次元予測が正確かは比較検討できなかった。そのため既に術前・後について分析した患者の術前の3次元デ-タ-を入力し、つぎに顎模型とセファログラムより得られた顎骨のデ-タ-を入力してワイヤ-フレ-ムによる予測を行い術後のもと比較検討した。その結果ほぼ満足の行く結果が得られた。本年度は論文として発表しなかったが、来年度に発表する予定である。なお、マニュアルの作成は既に完了している。
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