研究課題/領域番号 |
01571124
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
佐藤 誠 徳島大学, 歯学部, 助教授 (10126229)
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研究分担者 |
嶋田 順子 徳島大学, 歯学部, 教務職員 (10170945)
日野出 大輔 徳島大学, 歯学部, 助手 (70189801)
中村 亮 徳島大学, 歯学部, 教授 (30034169)
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キーワード | バクテロイデス・ジンジバリス / 血清型 / 特異抗原 |
研究概要 |
バクテロイデス・ジンジバリス(B.gingivalis)のI〜IVの各血清型に属する代表的な菌株を用いて、各血清型特異抗原の抽出とその性状に関して検索を行った。特異抗原の抽出には、菌体を0.15M NaCl及び10mM MgCl_2加20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)に懸濁、攪拌した後の上清を出発標品とした。その後、40%飽和硫安分画、n-Octyl-β-D-thioglucosideによる可溶化、さらにTSK-gel DEAE-5PWを用いて高速イオン交換クロマトグラフィ-を行い、0〜0.3MのNaClの直線濃度勾配で溶出してくる画分のうち、I〜IVの各血清型別吸収血清と沈降反応を示す画分を、各血清型別特異抗原として回収した。回収された特異抗原の性状に関して次のことが明らかになった。 1.高速イオン交換クロマトグラフィ-の結果、血清型I型菌では0.16M、II型菌では0.19M、III型菌では0.21M、IV型菌では0.17MのNaCl濃度で、各血清型別吸収血清と反応する特異抗原画分が溶出された。 2.特異抗原画分のSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行ったところ、I型菌は98、86、54、38KD、II型菌は98、86、70、54KD、III型菌は70、54、41、37KD、IV型菌は86、70、55KDの部位にタン白質のバンドが認められ、各血清型別に異なった泳動パタ-ンがみられた。 3.特異抗原画分には血球凝集活性は全く認められなかった。 4.各菌体から別にリポ多糖体(LPS)の抽出を行い、今回得られた4種の特異抗原との異同を検討したところ、耐熱性や抗B.gingvalis血清に対する反応性の違いから、両者は全く異なることが認められた。
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