研究概要 |
平成元年度において開発した置換シクロペンタン化合物のキラル合成手法の一般性を調べる目的で,3種のアリルアルコ-ル1aーcに対して式1に示す検討を行った.その結果,出発物質1のアルコキシ置換基の位置および立体配置に関係なく,いずれの場合も光学的に高純度(〉90%ee)のシクロペンタン化合物4が得られることがわかり,本法が置換シクロペンタン化合物のキラル合成手法として幅広い適用性を持つことが証明出来た. 続いて,本シクロペンタン構築法を利用するマクロリド抗生物質(+)ーbrefeldin A(8)の合成検討を行った.その結果,Rー(ー)ーエピクロロヒドリン(5)より出発する8のエナンチオ制御合成ル-トの開発に成功し,本法の有用性を示すことが出来た.
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