研究概要 |
ニトロエタノ-ルを合成子として次に示されるような生物活性含窒素脂肪族化合物の合成に成功した。 1)蕃杏(ツルナ)の抗潰瘍活性物質セレブロサイドB_1b1および異性体の合成 【chemical formula】 ニトロエタノ-ルとα,β-不飽アルデヒド2__〜との1,2付加反応の選択性を検討し,Et_3N,4日間室温に反応させると1,2付加体3__〜が得られることを見いだした。acetonide4__〜に導き還元acyl化を行った後脱アセトナイド化,glycosylationを行うと1__〜が得られた。また1の対称体も同様にして合成した。 2)N-パルミトイル-エリスロ-ドコサスフィンガジエニン6__〜の合成 上記の方法を利用し、2bより光学分割して を経由して光学活性な6__〜を合成し、更にEvans法およびserinalから不斉合成で光学活性な6__〜を合成しその絶対構造を上記のように決定した。これらの反応の応用としてスフィンゴシンの不斉合成にも成功した。 3)光学活性5-アセトアミド-4-ヒドロキシピペコリン酸7__〜の合成 D-アスパラギン酸とニトロエタノ-ルより得られるニトロエチレンとより2,4,5-トリ置換ピペリジン環を合成して7__〜を得ることができた。
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