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1989 年度 実績報告書

新しいS-脱保護試薬を用いるエンドセリンおよび関連ペプチドの合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 01571149
研究機関京都大学

研究代表者

藤井 信孝  京都大学, 薬学部, 教授 (60109014)

研究分担者 舩越 奨  京都大学, 薬学部, 助教授 (10135593)
キーワードエンドセリン / 血管収縮作用 / トリフルオロメタンスルホン酸銀 / システインのSH保護基 / Caイオンチャンネル
研究概要

1988年、柳沢らはブタ血管内皮細胞培養上清より、強い昇圧血管収縮活性を有するペプチド、エンドセリン(分子内に2個のS-S結合を有するアミノ酸21残基ペプチド)を単離構造決定した。また、エドセリン遺伝子の構造解析により、この遺伝子内にさらにエンドセリン様ペプチドの存在が示唆された。続いてヒト、ラットとエンドセリンの構造も明らかとなり、さらに蛇毒中よりもエンドセリンと構造類似の3つのペプチドsarafotoxin(a、b、c)が単離構造決定された。本研究は最近我々が開発したトリフルオロメタンスルフォン酸銀を用いるシステイのS-脱保護法を用いてこれら一連のペプチドを化学合成し、その有用性を検討すると共に、これら物質の構造と活性相関性に検討を加え、Caイオンチャンネルのアゴニストと考えられている本物質の作用機作を明らかにすることを目的とする。
本年度は、まずトリフルオロメタンスルフォン酸銀によるシステインの各種保護基に対する除去性及び他の問題となるアミノ酸(特にエンドセリン分子内に含まれているアミノ酸)への影響を詳細に検討する計画であった。その結果、トルプトファン、メチオニン、チロシン等のアミノ酸存在下においても、副反応なくシステインの保護基を除去出来ることがわかった。そこで、上記脱保護反応を利用して、各種エンドセリンをFmoc型固相法により合成し、実際のペプチド合成にも応用出来ることが明かとなった。今後、上記脱保護反応を利用して各種エンドセリンの合成を行なうとともに、構造活性相関研究の結果を基に、重要なペプチドを液相法により大量合成する計画である。
エンドセリンの構造
H-Cys-Ser-Cys-Ser-Ser-Leu-Met-Asp-Lys-Glu-Cys-Val-Tyr-Phe-Cys-His-Leu-Asp-Ile-Trp-OH

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Nobutaka Fujii他: "Silver Trifluoromethanesulfonate as an S-Deprotecting Reagent for the Synthesis of Cystine Peptide" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.283-284 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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