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1989 年度 実績報告書

矢毒蛙アルカロイドの不斉合成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01571167
研究機関東京薬科大学

研究代表者

樹林 千尋  東京薬科大学, 薬学部, 教授 (80057330)

キーワード矢毒蛙アルカロイド / (-)-インドリチジンアルカロイド / アシルニトロソ化合物 / ヘテロディ-ルス-アルダ-反応 / 分子内環化付加反応 / オキサジノラクタム / 立体選択的側鎖導入
研究概要

南米産矢毒蛙の皮膚抽出物中には、200種を超えるアルカロイドが含まれており、これらは顕著な特異的生理作用を示すことで知られている。筆者は、これらのアルカロイドのうち(-)-インドリチジン(ゲフィロトキシン)205A,207A,209B,235Bのキラル合成を意図し、所期の目的を達成する成果を得た。
インドリチジンアルカロイドの合成に当っては、光学活性なアシルニトロソ化合物の分子内ディ-ルス-アルダ-反応によって得られる環化付加成績体を共通中間体として利用する方法を基本手段とした。すなわち(R)-プレゴンまたはR-シトロネロ-ルより出発して得られたジェノエステル体をヒドロキサム酸とし、過ヨウ素酸塩で酸化すると、容器内で生成したアシルニトソ化合物が直ちに分子内閉環を起こして立体選択的にトランス-オキサジノラクタム体を与えた。この化合物のラクタムカルボニル基へのアルキル側鎖導入は、次の方法により極めて効率的かつ高選択的に達成された。すなわち、上記オキサジノラクタム中間体にアルキルマグネシウムブロミドを作用させてエナルミンとし、これを水素化ホウ素ナトリウムで還元すると、α-アルキル側鎖が導入されたオキサジン体が単一成績体として得られた。このようにして、各種アルキル側鎖の高立体選択的導入が完了したので、次に還元的N-O結合開裂および閉環反応を行い、目的とする(-)-インドリチジン205A,207A,209B,235Bの全合成をを完成させた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 樹林千尋,宍戸祐二: "Total Synthesis of(-)-Indolizidine 205A,207A,209B,235B via Intramolecular Hetero Diels-Alder Reaction with Acylnitroso Compounds" Tetrahedron Letters.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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