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1990 年度 実績報告書

総合医療デ-タベ-スを用いた薬効の長期時系列解析

研究課題

研究課題/領域番号 01571235
研究機関高知医科大学

研究代表者

北添 康弘  高知医科大学, 医学部・附属医学情報センター, 教授 (90112010)

研究分担者 栗原 幸男  高知医科大学, 医学部・附属医学情報センター, 講師 (00215071)
山本 晧二  高知医科大学, 医学部・附属医学情報センター, 助教授 (00112269)
キーワード医療デ-タベ-ス / 肝疾患の長期時系列解析 / 薬効の評価
研究概要

高知医科大学総合医療情報システム(IMIS:Integrated Medical Information System)には、昭和56年本学附属病院の開院以来、各種の病歴デ-タが系統的に蓄積されている。これを教育、研究に役立てることは、その後の国立大学を中心とした総合医療情報システムの急速な発展に新たな価値を付けるためにも非常に重要である。研究面では、慢性疾患を中心により深い研究を行った。特にビ-ルス性肝臓病については、開院以来10年間のデ-タを基に慢性肝炎から肝硬変に至る病状の変化を表わす特性曲線を作成した。デ-タベ-スには慢性肝炎の初期の患者から肝硬変の末期の患者まで多種多様な症例があるために,これらを統計処理の新しい方法論により、特定の検査マ-カ-(コリエンステラ-ゼ)に注目し、時間の関数として連続した一つのスム-スな曲線(特性曲線)を得ることができた。この方法は非常に汎用性があり、他の多くの疾患の解析に応用できる。一例として、貧血患者におけるヘモグロビン値のfollow up(薬効により低い値から正常値に戻るまでの)用の特性曲線も極めて容易に得られることが明らかになった。
肝疾患については、更に研究を続け、コリエンステラ-ゼとGPTの検査値の間に非常に強い相関性があることが明らかになった。すなわち、GPTの値を薬効により100以下に制御できるならば、コリエンステラ-ゼの値は減少しない。日本ではGPTの値を下げることで肝臓薬として認可されているが、米国ではビ-ルス性肝炎に対しては原因治療に役立たないとして一般に薬は使用されていない。しかし、GPT値を完全に薬で100以下に制御でき得るならば、10〜20年の延命効果が期待でき、慢性肝炎の場合十分意味がある。本研究は論文として完成し、現在雑誌(Computers and Biomedical Reserch)に投稿中である。

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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