研究概要 |
ヒト型精子不動化抗体(H6ー3C_4)をマウスに免疫し、得られた抗血清をイディオタイプの異なるIgMにて吸収し精製した抗イディオタイプ抗血清は免疫源のAB1(H6ー3C_4)に特異的であったので、これをアジュバントと共にマウス,ラット,ラビットにそれぞれ免疫し、抗々イディオタイプ抗体が産生されるか否かをヒト精子を用いた精子不動化試験で測定した。ラット,ラビットにおいてその抗血清中にヒト精子不動化抗体が検出された。精子不動化抗体(AB1)に対する抗イディオタイプ抗体(AB2)を抗原として免疫し抗々イディオタイプ抗体(AB3)が産生されたことにより、このAB2がヒトにおいても精子不動化抗体の対応抗原として使用できる可能性証明できた。AB2を産生することが確認されたマウスの脾細胞を採取し、細胞融合により、AB2産生イイブリド-マを作製した。AB1特異的な抗体を産生するハイブリド-マは4種類得られ、この内の1種(450ー1F11ーG8G10)において、AB1の精子不動化活性を中和する事が確認された。このモノクロ-ナルAB2 450ー1F11ーG8ーG10をラットに免疫し、AB3の産生を試みたが現在の所AB3〓活性、既ち精子不動化活性は検出されていない。さらに新しいハイブリド-マを作製し、モノクロ-ナルAB2を産生させた所、450ー1F11ーG8ーG10より中和活性の強力な抗体を産生するハイブリド-マが得られた。AB3産生の有無は現在研究を続行中である。
|