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筋緊張性ジストロフィ-症(以下DM)は常染色体性優性遺伝の難病である。原因遺伝子座位はDM家系を使った連鎖分析により第19染色体長腕(19q13.2)に存在していることが判明しているが、遺伝子そのものはまだ単離されていない。この領域の新たなクロ-ンの単離、されには連鎖地図あるいは物理的地図の作成は原因遺伝子の単離同定には有用である。原因遺伝子の単離同定さらにはDMの病因を求める目的で次の2つの方法を用いて研究を進めている。
1)ヒト第19染色体よりなるファ-ジライブラリ-より、ヒト第19染色体由来NotIリンキングライブラリ-を作成し数クロ-ンのNotI断片を含むプラスミド組み換え体を得た。これらのクロ-ンの中の1つであるpKNB46は、遺伝子量効果では第19染色体長腕に存在したが、大家系を使った連鎖分析の結果、DM座位と連鎖していないと考えられた。
2)またパルス電場ゲル電気泳動法を使った解析は、DMの原因遺伝子の近傍に存在すると考えられるクレアチニンカイネ-ス筋肉型(CKMM)とDNA修復遺伝子(ERCCI)の遺伝子座位が320kb内に近接する可能性を示唆した。これらの遺伝子は共にDMの遺伝子座位と強い連鎖を示し、この結果はDMの遺伝子同定に有力な判断材料となる。今後この領域のさらに詳細な連鎖地図と物理的地図の作成に努力する。
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