研究課題/領域番号 |
01580012
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
西川 恭治 広島大学, 理学部, 教授 (40025309)
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研究分担者 |
草野 完也 広島大学, 理学部, 助手 (70183796)
田中 基彦 文部省, 核融合科学研究所・理論シミュレーションセンター, 助教授 (80167501)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | プラズマ / 磁場閉じこめ / 輸送 / 粒子シミュレ-ション / 巨視的スケ-ル / 動重力 / ドリフト流束 / コ-ド開発 |
研究概要 |
この研究では、トカマク等の磁気閉じ込め核融合プラズマにおける、粒子・エネルギ-輸送問題を、粒子運動論的側面からとらえ、それを現象本来の巨視的スケ-ルにおいて研究することが目標であった。その一つの手段が粒子シミュレ-ションであり、このため、低周波・大空間スケ-ルにおいて「非一様・非線形」の超高温プラズマを扱うことが出来るマクロスケ-ル粒子コ-ドの開発を行った。その結果、昭和59年度に開発されたマクロスケ-ル粒子コ-ドの開発が、「ほぼ一様」な密度・磁場分布を持つ磁化プラズマについて、平成元年度中に完成させることができた。それに続いて平成2年度には、密度・磁場の「非一様性」を有する超高温プラズマ中での、巨視的且つ運動論的な非線形象を取り扱うことを目指して、上記計算機コ-ドの改良を行った。すなわち、次の3条件:1)時間の特性サイズが電子の時間スケ-ルに比べて十分大きいこと(△t》ω_<PA>^<ー1>, ω_<PA>^<ー1>)、2)強い密度・磁場の非一様性が扱えること、3)ト-ラス形伏、非円形ポロイダル断面など、自由な形状を扱えること、のなかですでに満たされている1)のほかに2)を満たすようなコ-ドの改良を行った。こうして大筋の作業は完了したが、なお細部及び項目3)については、今後の作業継続が必要である。それは、新設された核融合科学研究所理論シミュレ-ションセンタ-において受け継がれる予定である。 一方、解析的研究では、高周波電磁場のもとでの動重力によるプラズマ粒子の磁場を横切るドリフト流束の表式を、任意の磁場配位について、粒子像に基づいて求め、それが、流体像で求めたものと矛盾しないことを明らかにした。これにより、従来の理論的混乱に終止符を打つとともに、磁場を横切る輸送に重要な影響を与える両極性径方向電場の原因となる非極性流束を明らかにした。
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