研究概要 |
今年度でこの課題における研究をとりまとめて,更に拡張した理論体系に発展させるために下記に例を示す様に課題ごとに整理して研究を行なった。1,現在までに作成した理論モデルを昨今の実験結果と比較しながら研究をしモデルで予言できる現象とできない現象とを整理した。その結果、初めの理論では予見できない主なものは,1)遷移とともに起こる揺動の急激な減少,2)熱伝導の減少,3)電場の符号の違いであることが判明した。これらはその後の研究で2.電場の勾配の効果を取り入れることで克服できることがわかり,その成果は論文としてまとめて発表した。3,続いて勾配を含む空間構造が重要であることが知れ,0次元モデルから一次元モデルへの拡張を進めた。4.この研究は現在行なっているHモ-ドの構造のみならず,他の改善モ-ドでも重要であるという新たな知見を得て,また空間構造に関する新しいモデル理論を発表した。電場の空間構造は,粒子の拡散と運動量の移送のかねあいで決まるというもので,流体力学では汎用されているプラント数を高温プラズマの分布に適用した新しいモデルである。5.境界プラズマとスクレイプオフ層プラズマの輸送についてもシミュレ-ション研究を続け,輸送スケ-リング則に関する論文をまとめて発表した。プラズマの構造が流体的な指数で決まるという知見からは,境界プラズマの境界値が重要な役割を果たす。2つαー見別のアプロ-チが融合された。今まで本研究は,Hモ-ド遷移に関する物理が中心であったし、世界的にも貢献してきたが,その後の時間発展や,内部揺動の変化、輸送量の変化に関して研究を進めている。異常輸送の原因とされているドリフト波への電場やその勾配の効果、及び,電場勾配の存在する時の回転速度の勾配の研究や粘性係数についても基礎的解析を行ない,論文としてまとめて発表した。空間構造会体の研究は今後の研究の課題として、Hモ-ドについては報告書を書いた。
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