本年度は、以下の項目を中心に、現在の自然言語処理実験システムTALKにおける意味処理技術を改善した。 1.クラス束縛変数を拡張して、typed pfologの体系を構築し、それをPAL89として実装した。 2.制約付変数を導入し、PAL89に実装した。これにより、自然言語処理などに必要な多様なオブジェクトをユ-ザ-が任意に構築でき(ユニフィケ-ションをユ-ザ-がPrologで記述する)、それを基礎として論理プログラミングできる枠組みが完成した。 3.上記の新しい方法を、理論的に基礎付けるために、GLPの理論が構築された。 4.このような新しいプログラム言語PAL89を基礎として、自然言語処理の実験システムが作られた。 (1)自然言語によるプログラミングシステム:これは自然言語の仕様記述をPAL89のプログラムに自動的に変換するシステムである。例として、在庫管理問題が使われた。 (2)将棋に関する会話システム:将棋をテ-マとして、柔軟な会話を実現する。 5.この結果次のような課題が解決された。 (1)制約付き変数に基づく統一的意味表現体系の提案 (2)述部の解析を高速化するための、接続知識のコンパイル方式の整備 (3)段階的詳細化に基づく意味処理の分析と知識コンパイル方式の提案
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