研究課題/領域番号 |
01580025
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
津田 孝夫 京都大学, 工学部, 教授 (60025905)
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研究分担者 |
中谷 いつ子 京都大学, 工学部, 教務職員 (40115902)
岡部 寿男 京都大学, 工学部, 助手 (20204018)
国枝 義敏 京都大学, 工学部, 助手 (90153311)
大久保 英嗣 京都大学, 工学部, 助教授 (60127058)
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キーワード | 分散デ-タベ-ス / パ-ソナルコンピュ-タネットワ-ク / オペレ-ティングシステム / ストリ-ム指向 / ソフトウェアセグメンテ-ション / 分散セグメンテ-ション / トランザクションスケジュ-リング / 同時実行制御 |
研究概要 |
本研究では、既存の汎用オペレ-テイングシステム上のデ-タベ-スシステムの性能を問題を解決するために、デ-タベ-ス処理に向いたオペレ-テイングシステムの構成法について研究することを目的としている。今年度は、分散環境におけるデ-タベ-ス処理に関して、以下の項目について研究を行った。1.ソフトウェアセグメンテ-ション方式の検討、2.セグメントサ-バの実現方式の検討、3.ストリ-ム指向型関係演算処理方式の検討、4.トランザクションの分散並列処理の検討、5.時刻印方式及び二相ロック方式等の同時実行制御方式の検討。1.及び2.においては、デ-タの特性やアクセス型を考慮した適応的セグメンテ-ション技法を開発し、それをソフトウェアによって実現した。さらに、本技法を分散環境に適用する場合の方式についても検討し、実験システム上に構築しその実現可能性を示した。3.においては、ユ-ザの検索要求を、各ノ-ドが関係演算に対応する木に変換し、デ-タブロックが木の各ノ-ドを通過するときにノ-ドに対応する演算を適用する“ストリ-ム指向"の枠組みを考案し、実験システム上に実現し、評価を行った。その結果、既存のデ-タベ-スシステムと比較して数十倍から百倍の性能向上が達成可能であることが証明された。4.においては、3.のストリ-ム指向の枠組みの中でトランザクションを分散システムの各サイトに分割して配布する方式を開発した。5.においては、二相ロック方式に関して実験システム上で性能評価を行った。時刻印方式に関しては、現在、実験のためのシステムを構築中である。今年度は、実験システム上で各種の性能評価を行ったが、実験の結果、分散デ-タベ-スシステムにおいては、通信処理のオ-バヘッドが無視できないことが判明した。次年度は、より高速な通信媒体を使用した実験を計画しており、現在、それに向けて検討を始めている段階である。
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