研究概要 |
本年の研究実績および今後の方針について以下にまとめる。 1.医用3次元表示システムのプロットタイプを開発した。このシステムは表示対象の不明確さをあいまいに表現する概念を入れて設計したものである。対象のあいまいさの抽出法にファジ-クラスタリングを用い,対象のあいまいさの表示法にVolume rendering法を用いた。 2.対話システムは反応時間が高速であることが望まれる。本表示システムにおいて計算時間の大きいVolume rendering法を研究課題にし,この並列処理によりこれを高速化した。Volume rendering法の並列アルゴリズムを作成し,ホスト計算機と13個のtransputerからなるマルチプロセッサで実行評価した。高い速度向上率を得ることを実証した。 3.画像診断装置は種々な情報キャリアを画像化している。表示システムにはこれらの情報キャリヤ分布を対話的に操作しながら診断することが望まれている。本表示システムを種々な撮影条件のMRI画像を対象にしてファジ-演算を操作しながら診断を支援できるシステムに向上させている。また,これと共にファジ-理論による病変部の検出や予測問題に着手する。
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