タバコネクロシスウイルス(TNV)のX線回折実験は高エネルギ-物理学研究所の放射光実験施設で行った。回折強度測定は波長が1.488ÅのX線を用い、巨大分子用ワイセンベルグカメラで、記憶媒体にイメ-ジングプレ-トを使用して行った。回折強度処理はプログラムWEiSを用いて行い5Å分解能までの回折強度デ-タを得ることができた。 構造解析は、自己回転関数の計算によるTNVの対称性の決定。次いで類似のウイルスであるサザンビ-ンモザイクウイルス(SBMV)のサブユニットとの回転関数による構造決定を行った。 その結果TNVは従来の球状ウイルスと同様に正二十面体対称のウイルスであることが確認された。又TNVはSBMVと類似性の高い構造をしており右の図に示したような構造をしていることが8Å分解能で確認された。現在さらに高分解能で精密化を行っている所である。
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