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1990 年度 実績報告書

食品中酸化ステロ-ルの検索およびそれらの変異原性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01580088
研究機関九州女子大学

研究代表者

屋代 彰子  九州女子大学, 家政学部, 講師 (10200487)

研究分担者 中嶋 加代子  九州女子大学, 家政学部, 助教授 (60198067)
キーワードコレステロ-ル酸化物 / 過酸化脂質 / 卵黄脂質 / ガスクロマトグラフィ
研究概要

これまで常食する食品の中から魚肉,畜肉,卵,油脂などを選んで加熱を主体にした加工・調理を行い,その際に生成するコレステロ-ル酸化物の定性的・定量的検索をおこなった。その結果,卵および卵黄の加熱処理によって顕著なコレステロ-ル酸化物の検出を認めた。いっぽう実験の過程で,通常のアルカリケン化による不ケン化物調製によってすでに食品に含まれているコレステロ-ル酸化物が分解して2次酸化物を生成することが示唆されたためその点についてさらに検討を加えた。標準コレステロ-ル酸化物結晶を用いて,1NKOHーエタノ-ル,50℃,1hrあるいは1NKOHーメタノ-ル,40℃,10分後室温で一晩放置などのケン化条件を用いて酸化物生成をみた。その結果TLCおよびGLCいずれの検出手段においても非ケン化物のパタ-ンとは異なっていた。標準として用いた7ーケトコレステロ-ルおよび25ーヒドロキシコレステロ-ルはコレステロ-ル酸化物として一般的に食品から検出されるものであり,これらがケン化に対して不安定であることがあきらかであった。そこでケン化ではなくシリカゲルカラムをもちいて段階的に食品脂質のコレステロ-ルやコレステロ-ル酸化物のフラクションを分取する方法を行った。コレステロ-ル,5αーコレスタン,7ーケトコレステロ-ル,そして25ーヒドロキシコレステロ-ルなどはいずれもベンゼン(B)ーアセトン(A)=40:1によって溶出した。いっぽうB:A=20:1にはコレステロ-ルよりRf値が大きくしかもGLCではRtの早い化合物が2〜4成分溶出した.B:A=1:2には標準酸化物のいずれも溶出しなかった。この方法を煮熟卵黄に応用した。その結果煮熟卵黄の不ケン化物にはコレステロ-ルとB:A=1:2に溶出する成分を含んでいることがわかった。後者は未同定であるが,トリヒドロキシコレステロ-ルなどの極めて極性の高い化合物と推察される。今後さらにこの点について至急検討が加えられる必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 屋代 彰子: "食品の加熱による酸化コレステロ-ルの生成「発表予定」" 日本家政学会誌. (1991)

  • [文献書誌] 屋代 彰子: "脂質ケン化による酸化コレステロ-ルの分解について" 九州女子大学紀要. 27. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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