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1989 年度 実績報告書

随意動作の習熟に伴う大脳運動電位、筋電位の出現様式

研究課題

研究課題/領域番号 01580129
研究機関長崎大学

研究代表者

西平 賀昭  長崎大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (20156095)

キーワード身体運動 / 大脳運動電位 / 筋電位 / 動作習熟 / 大脳誘発電位
研究概要

<目的>身体運動のコントロ-ルの巧みさに関する研究は体育科学の重要な研究課題の一つであると考える。本研究においては随意動作に先行して約50〜60msecに出現し、運動駆動に直接関与していると考えられている大脳運動電位、筋電位が随意動作の習熟に伴っていかなる変化を示すかを詳細に検討し、身体運動の制御機構の一端解明に寄与することを目的とした。
<実験方法>被験者は児童、青年期にある生徒、学生をもちいた。脳波はスピン電極を用い、国際式10-20配置法に従って測定した。筋電図は表面電極を用いて測定した。動作課題は非スキル動作として単純なballistic動作、力発揮動作、随意動作とスキル動作としては連続的なtracking動作、目的識別動作であった。これらの両課題動作中の脳波、筋電位を測定し、Computerで分析処理した。
<結果と考察>(1)大脳運動電位はすべての動作課題において、動作肢と反対側の中心領野において著名に高い値を示し、特にHand Grip動作課題(力発揮)において最も高い値を示した。(2)大脳運動電位は遅反応動作より筋の緊張保持から急速な反応動作(ballistic動作)の場合に著明な振幅増加を示した。(3)反応時間が短縮するにつれて、大脳運動電位潜時も短縮した。(r=0.648、p<0.01)以上のことから大脳運動電位と中枢out putは密接な関係があると推測される。(4)動作が習熟するにつれて反応時間にばらつきがなくなり、運動野に相当する部位から導出される大脳運動電位の振幅も増加した。また、筋電図も集中的に出現しており余分な筋群を使ってないことが確認された。大脳運動電位形成には、大脳運動野ばかりではなく小脳も関与することから、大脳小脳連関により運動が習熟の域に達することがわかる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.NISHIHIRA: "Attenuation of somatosensory evoked potentials immediately following rapid reaction movement" Electromyography and Clinical Neurophysiology.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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