• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

柔道の立技における取りの動作とその生理機能からみた投げのタイミング

研究課題

研究課題/領域番号 01580136
研究機関東海大学

研究代表者

山下 泰裕  東海大学, 体育学部, 助教授 (20166680)

研究分担者 中野 昭一  東海大学, 医学部, 教授 (00055716)
寺尾 保  東海大学, 医学部, 講師 (50183489)
佐藤 宣践  東海大学, 体育学部, 教授 (40056213)
キーワード柔道の立技 / PLPA / 腰部の立体的な動き / 筋電図
研究概要

柔道の投げ技は、その動作時間が短かく、狭い範囲の多軸回転が複雑に組合わされているため投げのタイミングを計ることが非常に難かしい。このため本研究では運動動作と生理機能とを関連付けて総合的に測定し、投げのタイミングの解析を試みたのである。すなわち、東海大学医学部生理学教室で開発したPLPA(Physical Locomotion Analyzer)を改良し、柔道の立技として、大外刈り、小内刈り、大内刈り、出足拂いの技を選び、その技を掛ける前、動作中および掛けた後における腰部の3方向の立体的な動きと、同時に引き手の上腕二頭筋および三頭筋の表面筋電図、さらに動物中の呼吸曲線を測定し、その解析を行い合理的な投げのタイミングについての検討を行った。
その結果、各技共に、吸息から呼息に移った時点で呼吸を止めて技をかけており、どの技でも上腕二頭筋と三頭筋の双方が同時に働いており、いわゆる引手による崩しが有効に働いていることを示していた。なお円運動を主体とする投げ技の場合、動作中の腰部の立体的な動きが鍛練者ほどその円孤が小さく、しかも円滑に行われていた。なお、これらの成績については、今年度提出する平成元年度科学研究費補助金(一般研究C)研究成果報告書に記載してある。これらの成績から私たちの開発したPLPAは腰部の動きをある範囲内で立体的に捉え、種々の電気的生理現象と同時記録する利点があり、科学的な柔道の立技の解析を行いうるものと考えられた。しかし、PLPAにはまだ、重力に抗する回転運動の追跡、急激な反対運動の測定、ジャイロスコ-プおよび加速度計自体の慣性の排除など多くの改良すべき問題が残されており、向後、これらの点を改良するとともに、柔道における他の技、ならびに試合中の合理的な動きなどについて検討を加えていきたいと考えている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 山下 泰裕他: "種々の生理機能と立体的動作の同時解析による運動機能の検討" 体力科学. 38巻6号. 623 (1989)

  • [文献書誌] 山下 泰裕他: "外国人柔道修行者の実践的調査と研究(その2)" 武道学研究. 22巻2号. 181-182 (1989)

  • [文献書誌] 山下 泰裕他: "外国人柔道修行者の実態に関する研究(その2)" 東海大学紀要体育学部. 19巻. 11-22 (1990)

  • [文献書誌] 山下 泰裕他: "外国人柔道修行者の実態に関する研究(その3)" 東海大学紀要体育学部. 21巻. 11-22 (1992)

  • [文献書誌] 山下 泰裕他: "大学柔道選手のトレ-ニング期における栄養補給の現状と問題点について" 東海大学スポ-ツ医科学雑誌. 4号. 11-21 (1992)

  • [文献書誌] 山下 泰裕他: "持久的トレ-ニングにおける運動生理学的能力の向上に関する研究" 東海大学スポ-ツ医科学雑誌. 4号. 22-29 (1992)

  • [文献書誌] 山下 泰裕: "JUDO MATERCLASS TECHNIQUES「OSOTOーGARI」" THE CROWOOD PRESS LTD., 96 (1991)

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi