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1989 年度 実績報告書

カテプシンEの構造と生合成・プロセシング

研究課題

研究課題/領域番号 01580145
研究機関北海道大学

研究代表者

米澤 敏  北海道大学, 理学部, 講師 (90001867)

キーワードカテプシンE / N端アミノ酸配列 / プロセシング / 糖鎖構造 / 単クロ-ン抗体
研究概要

1.カテプシンEの一次構造を明らかにするための第一段階として、精製ラットカテプシンEのN端アミノ酸配列(50残基)を明らかにした。こきN端構造は、ペプシンA、C、レニン、カテプシンDといった他のアスパルティックプロテア-ゼのN端配列との間に高い相同性が認められ、カテプシンEが本酵素群の一員であることの構造面での証拠が得られた。また、カテプシンEがアスパルティックプロテア-ゼ中最も長いN端構造をもつことも明らかとなった。
2.精製カテプシンEの単クロ-ン抗体を作製した。免疫したマウスの脾細胞とミエロ-マ細胞の融合により、抗体産性ハイブリッド-マ1株を得ることができた。この単クロ-ン抗体(3E5)はカテプシンEの蛋白質部分を認識し、生合成・プロセシングの調査に有用であることが分かった。
3.精製カテプシンEのもつ糖鎖の数、およびその糖組成について明らかにした。カテプシンEをエンドグリコシダ-ゼH、Fで処理し、単クロ-ン抗体を用いたSDS-PAGE-イムノブロット解析を行ったところ、分子量2,000の減少がみられ、カテプシンEが高マンノ-ス型糖鎖を1本もつことが示唆された。また、ガスクロマトグラフィ-により糖組成を分析したところ、1本の高マンノ-ス型糖鎖の存在を支持する結果が得られた。
4.現在進行中の生合成・プロセシングに関する調査において、(1)カテプシンEはまず、精製酵素より分子量4,000大きなformとして合成されること、(2)細胞抽出液中で認められる分子は、精製酵素よりも分子量2,000大きなformであることが明らかとなっている。恐らく、カテプシンEのプロ配列部は二段階切断を受けるものとみられ、本酵素の活性化との関連で興味ある展開が期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yonezawa,S.et.al.: "Structural studies of rat cathepsin E:Amino-terminal structure and carbohydrate units of mature enzyme." Biochem.Biophys.Res.Commun.166. 1032-1038 (1990)

  • [文献書誌] Yonezawa,S.and Nakamura,K.: "Species-specific distrjbution of cathepsin E in mammalian blood cells." Biochim.Biophys.Acta.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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