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1990 年度 実績報告書

血管内皮細胞由来の血管収縮ペプチド、エンドセリンの構造活性相関とその変換酵素の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01580150
研究機関筑波大学

研究代表者

木村 定雄  筑波大学, 基礎医学系, 講師 (40134225)

キーワードエンドセリンー1 / ビッグエンドセリンー1 / エンドセリン変換酵素 / カテプシンD
研究概要

1)酸性型エンドセリン変換酵素の精製と特性解析
ウシ副腎髄質のクロム親和顆粒より、ビッグエンドセリンー1を基質としてエンドセリンー1に変換する酵素を単離した。その酵素は、至適pH3.5であり、ペプスタチンにより完全に活性は阻害され、分子量解析から、カテプシンDか非常によく似た酵素と考えられた。次に、ウシ血管培養内皮細胞の変換酵素を探索し、同様な酸性プロテア-ゼの存在を確認した。抗カテプシンD抗体を作成し、その酵素を調べた結果、抗体により活性が除去されること、また分子量がカテプシンと同一であることからカテプシンDと結論した。しかし、カテプシンDは、エンドセリンー1そのものも分解することが判明し、非生理的な変換活性と結論した。
2)中性金属型エンドセリン変換酵素の精製と特性解析
エンドセリンー1を産生する脳、肺からエンドセリン変換活性をもつ酵素を探索した。その結果、脳および肺のいずれからも膜結合性、至適pHが約7であり、EDTA、ホスホラミドンにより活性が強力に抑えられる中性金属プロテア-ゼを見いだした。
3)ホスホラミドンによる培養内皮細胞への効果およびラットin vivo投与の解析
ホスホラミドンはビッグエンドセリンー1のラットin vivo投与による昇圧反応を強力に抑えた。また、内皮細胞の培養上清中の解析から、エンドセリンー1濃度が減少し、ビッグエンドセリンー1濃度が増加した。細胞内濃度の解析も同様であった。以上の結果は、ホスホラミドンが細胞内に浸透し、エンドセリン変換酵素の活性を阻害したためと考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 沢村 達也: "Purification and characterization of putative endoth elin converting enzyme in bovine adrenal medulla:" Biochem.Biophys.Res.Commun.168. 1230-1236 (1990)

  • [文献書誌] 沢村 達也: "Characterization of endothelin converting activites in soluble fraction of bovine cultured endothelial cells." Biochem.Biophys.Res.Commun.169. 1138-1144 (1990)

  • [文献書誌] 沢村 達也: "Analysis of big endothelinー1 digestion by cathepsin D." Biochem.Biophys.Res.Commun.172. 883-889 (1990)

  • [文献書誌] 沢村 達也: "Phosphoramidon inhibits the intracellular conversion of big endothelinー1 to endothelinー1 in cultured endothelial cells." Biochem.Biophys.Res.Commun.174. 779-784 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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