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1990 年度 実績報告書

高等動物における半数体培養細胞株の樹立とその利用

研究課題

研究課題/領域番号 01580154
研究機関東京大学

研究代表者

石野 史敏  東京大学, 応用微生物研究所, 助手 (60159754)

研究分担者 石野 知子  東京大学, 応用微生物研究所, 特別研究員 (20221757)
キーワード分子発生学 / 半数体細胞 / 単為発生 / ガン遺伝子 / 遺伝子発現
研究概要

平成元年度に引き続き以下の研究を実施した.
1.半数体胚性幹細胞作成の試み
マウス未受精卵をin vitroで単為発生処理し、半数体の細胞分裂を開始させ、培養液中で3〜4日発生させる.これをフィ-ダ-細胞の上に移して培養を続ける.前年度の結果からこの後3日目あたりから細胞の2培化が起こることが示唆されたので、この時期にミトコンドリアの蛋白質合成阻害剤であるクロラムフェニコ-ル処理・DNAの脱メチル化剤である5ーアザシチジン処理などを試みた。また各種ビタミン・ホルモン類(アスコルピン酸・リンフォイド阻害因子等)の影響を調べた。これらのいずれの処理においても半数体細胞自体の細胞分裂能を高めることはできなかった.また胞胚期の細胞ではなく、8細胞期〜桑実胚期の胚をプロテア-ゼ処理し細胞を解離させ各種の条件で培養を試みたが、得られたものはすべて2倍体細胞であった
2.発ガン遺伝子cーmyc・largeTの導入による半数体細胞不死化の試み半数体単為発生卵にcーmyc・largeT等の発ガン遺伝子をマイクロインジェクション法で導入し培養を試みた.cーmyc・largeTともにその遺伝子のみを導入した場合には、細胞の生育促進効果はみられなかった.そこでこれらの遺伝子産物が初期胚の時期に発現されるように初期胚で発現するエンハンサ-・プロモ-タ-とcーmyc・largeTの構造遺伝子部を接続したDNAを合成し実験を行なったところ、予想通りcーmyc遺伝子の場合に半数体細胞の生育促進が認められた.現在のところ細胞株化までは至っていないが各種ガン遺伝子と初期胚で機能するエンハンサ-・プロモ-タ-の組み合せによって、近い将来半数体細胞株を樹立することが可能になったと考える.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] F.Ishino: "Developmental Potential of Haploidーderived Parthenogenetic Cells in Mouse Chimeric Embryos." Development Growth & Differentiation. 32. 139-144 (1990)

  • [文献書誌] M.Ito: "Fate of Haploid Parthenogenetic Cells in Mouse Chimeras During Development" The Journal of Experimental Zoology. (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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