• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

脳における蛋白質の老化異常とカルボキシメチル化反応

研究課題

研究課題/領域番号 01580183
研究機関山形大学

研究代表者

佐藤 道比古  山形大学, 医学部, 助教授 (00135344)

研究分担者 吉田 匡  山形大学, 医学部, 教授 (10004673)
キーワード蛋白質カルボキシメチル基転移酵素 / Sーアデノシルメチオニン / cDNAクロ-ニング / 老化 / 神経生化学 / cDNA塩基配列解析 / 異常アスパラギン酸 / 蛋白質一次構造
研究概要

蛋白質のカルボキシメチル基転移酵素(PCM)は、Sーアデノシルメチオニンのメチル基を基質蛋白質のカルボキシル残基に転移する反応を触媒している。真核細胞の本酵素は分子量25,000のモノマ-構造を持ち、基質特異性は広い。生理的には、加齢などにより蛋白質中に生じたDーアスパラギン酸やイソアスパラギン酸を正常状態に復帰させるため働いていると考えられているが、明確ではない。我々は本酵素の構造を明らかにするため、ヒト赤血球PCMの部分アミノ酸配列から作った合成オリゴDNAプロ-ブとして、ラット脳cDNAライブラリ-からPCMに対応するcDNAクロ-ンを拾いだした。その結果、0.8Kbと1.6Kbのインサ-トDNAを持つ2種のクロ-ンが得られた。塩基配列決定結果から、短鎖DNAは長鎖DNAの5′側に含まれることが判り、更にラット脳PCMは分子量24,700、227個のアミノ酸からなると推測された。今回得られたcDNAから予測されるラット脳PCMのアミノ酸配列と、最近、ヒト及びウシ赤血球PCM蛋白質から得られたアミノ酸配列とを比較すると、両者とも90%以上という一致が見られ、本酵素は遺伝的に極めて保存された構造を持つことが判った。本cDNA中の蛋白質をコ-ドする領域のDNAをプロ-ブとしてノザンブロット解析を行った所、3種の長さの異なるRNAの存在が明らかとなった。次いで、ラットゲノムDNAを各種制限酵素処理後サザンブロット法による解析を行い、ゲノム中のPCM遺伝子について検討したところ、偽遺伝子の可能性をも含めて複数遺伝子の存在を示唆する結果を得た。そこで我々はサザンブロットの結果に基づき、ゲノムDNAライブラリ-を作成した。cDNAをプロ-ブとしてスクリ-ニングを行い、5Kbのインサ-トを持つクロ-ンを得た。現在詳細を検討している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Michihiko SATO: "Primary Structure of Rat Brain Protein Carboxyl Methyltransferase deduced from cDNA Sequence" Biochemical Biophysical Research Communication. 161. 342-347 (1989)

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi