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1989 年度 実績報告書

ヒトリポ蛋白リパ-ゼの生理機能発現および調節における分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01580206
研究機関国立循環器病センター

研究代表者

池田 康行  国立循環器病センター研究所, 病因部, 研究員 (90176107)

研究分担者 山本 章  国立循環器病センター研究所, 副所長 (00028408)
キーワードリポ蛋白リパ-ゼ(LPL) / 高脂血症 / マクロファ-ジ / 免疫沈降 / cDNAクロ-ニング
研究概要

(1)LPL*の合成・成熟・分泌過程:ヒト単球由来マクロファ-ジ(Mφ)を^<35>Sーメチオニンで蛋白ラベルレ、細胞内および分泌された標識LPLを抗ヒトLPL抗体で特異的に免疫沈降させ、SDSー電気永動で分析した。LPLは小胞体でまず55KDaの蛋白として合成されると同時にNーグリコシル化を受け、活性型の60kDaの蛋白になり、さらにゴルジ体でガラクト-スなどの糖付加を受け、分泌型の61KDa蛋白となり分泌されることが判明した。また分泌されたLPLは血管内皮細胞表面に生理的に活性型として結合できることが免疫組織化学的およびLPLの活性測定により明らかになった。LPL蛋白の合成調節機構を解明するー手段として、LPL欠損患者よりMφを調整し、その病因解明を検討した結果、本症例はLPL蛋白合成能欠損であることが判明した(脂質生化学研究、1989年:J.clinical Invest.1990年、投稿中)。この病因が、LPL遺伝子の発現調節領域の欠損に由来するか否かを現在検討中である。さらに、LPL異常に由来する高脂血症者(I、IV、V型)を対象にLPL蛋白合成能異常があるか否かをスクリ-ニングする方法を開発した(脂質生化学研究、1989年)。本方法により、LPL遺伝子発現の調節因子を研究するのに適切な検体が見い出されることが期待される。
(2)LPLcDNAのクロ-ニング:ヒトMφ由来THPーI細胞によりLPLcDNAをクロ-ニングし、全塩基配列を決定した。得られたLPLcDNAをプロ-ブとし、ヒトLPL遺伝子をクロ-ニングすることに成功した。現在LPL遺伝子の5'上流域のLPLmRNA転写調節領域の検討を行っている。
*LPL…リポ蛋白リパ-ゼ(lipoprotein lipase)

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 池田康行、高木敦子、庄司哲雄、山村卓、都島基夫、山本章: "I型、IV型およびV型高リポ蛋白血症におけるリポ蛋白リパ-ゼ(LPL)と肝トリグリセリドリパ-ゼ(HTGL)の解析" 脂質生化学研究. 31. 121-124 (1989)

  • [文献書誌] 高木敦子、池田康行、山村卓、山本章: "原発性I型高リポ蛋白血症患者の病因解析のシステム化" 脂質生化学研究. 31. 125-128 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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