研究課題/領域番号 |
01580218
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
馬場 護 東北大学, 工学部, 講師 (20005466)
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研究分担者 |
岩崎 智彦 東北大学, 工学部, 助手 (70184869)
平川 直弘 東北大学, 工学部, 教授 (20005391)
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キーワード | 高速中性子 / 陽子・ヘリウム / ガス生成中性子反応 / 二重微分断面積 / 広立体角カウンタ- / 格子型電離箱 |
研究概要 |
本年度においては、高速中性子によるガス生成反応の測定に適した広立体角型カウンタ(格子型電離箱:以下GIC)を設計・製作し、その特性試験を行うと共に実験デ-タ解析の手法を確立することが主な課題であった。本年度以下の成果を得、所期の目的を達成した。 1.14MeV中性子入射に伴う高エネルギ-α粒子の計測を可能とすべく、10気圧程度の高い検出器ガス圧のもとで動作するGICの諸元を検討し設計・製作を行った。電極間電場、ガス純度、信号処理時定数などの動作条件を実験的に調査し、ほぼ2πの広立体角でも良好なエネルギ-分解能が達成されていることを確認した。 2.GICのアノ-ド、カソ-ド信号から生成粒子のエネルギ-と角度分布を導出する計算コ-ドを作成した。 3.東北大学ダイナミントロン加速器を中性子源とし、エネルギ-・角度分布の良く知られたLi-6と水素からのトリトンとプロトンを計測し、実験手法とデ-タ解析の妥当性を検証した。 4.同加速器により4〜6,14MeVの単色中性子を発生させ、ニッケル試料からのプロトン、α粒子の測定を行った。この結果、14MeVにおいては改善の余地があるものの、本手法により高能率なガス生成反応二重微分断面積の測定が可能なことが実証された。検出器の効率は、従来の標準的なカウンタ-テレスコ-プに比べ10倍以上大きく、エネルギ-分解能においても遜色無い結果が得られた。また本測定の問題点である検出器ガスに由来するバックグランドはGICのカソ-ド信号波形を用いることにより、大幅に低減できることを見いだした。 5.次年度は、本手法を用いて重要核種に対する系統的な測定を行い新たなデ-タを取得するとともに、測定手法の汎用性を高めるために高エネルギ-陽子をも測定可能とするようGICの改良を進める。
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