研究概要 |
本年度は3年計画の最終年度にあたるので,平成元年度に試作した同心二重円環型抽出装置を用いた基本的な流動特性試験を終了させ,相関式の作成,引き続き抽出計算コ-ドの開発とその評価に研究の重点を移した。その結果,次のような研究成果を得た。 1.実験デ-タ-の整理・検討および相関式の作成 これまで行ってきた一連の実験デ-タ-の整理と検討を行うとともに,特に,分配係数や物質移動係数についての文献調査を実施し,相関式の再評価とパラメ-タ-の最適化を実施した。その結果コより高範囲での抽出操作が可能な相関式が得られた。 2.抽出計算コ-ドの作成と評価 上記(1)の作業終了後,適切な相関式を計算コ-ドに組み込み,実際の再処理工程で使用されているピュ-レックス法への適用が可能な適出計算コ-ドとして開発できた。この計算コ-ドを用いて,過去に実施された類似の抽出装置に対する適出特性試験の結果を解析し,計算結果の妥当性を確認した。さらに,この計算コ-ドを用いた解析により,回転円環型抽出装置の小規模な再処理プロセスに対する有効性を示すことができた。 3.研究成果のまとめと報告書作成 これまでの研究成果を,主に,流動特性試験,試験結果の解析,回転円環型抽出装置のモデル化と計算コ-ドの作成,さらに,再処理プロセスへの適応性についてまとめた。これを報告書として印刷・製本した。
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