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1989 年度 実績報告書

原子炉構造材のkeV中性子捕獲ガンマ線スペクトルの研究

研究課題

研究課題/領域番号 01580224
研究機関東京工業大学

研究代表者

井頭 政之  東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (10114852)

研究分担者 播磨 良子  東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (90016858)
北沢 日出男  東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (50016862)
キーワード捕獲ガンマ線スペクトル / keV中性子 / 原子炉構造材
研究概要

東京工業大学原子炉工学研究所に設置されている広領域線質放射線照射装置(通称ペレトロン加速器)とコンプトン抑止型NaI(T1)ガンマ線検出器系を用いて、Mg、Ti、Co、Zn、およびZrの5核種について、それぞれ10〜600keVの範囲内の数カ所の入射中性子エネルギ-領域において、keV中性子捕獲ガンマ線スペクトルの測定実験を行った。実験において中性子飛行時間法を用い、パルス化keV中性子源としては、ペレトロン加速器で加速されたナノ秒パルス化陽子ビ-ムによる^7Li(p,n)^7Be反応を用いた。
Mg及びCoについては、測定された捕獲ガンマ線波高分布から、ガンマ線検出器の応答関数を用いてアンフォ-ルディングすることによって、最終結果である捕獲ガンマ線スペクトルが得られた。その結果、Mgのスペクトル中には、捕獲状態から残留核の低励起状態への遷移によるガンマ線で形成されている。ピ-クが高エネルギ-領域に強く現れることが分かった。また、Coのスペクトルは、特に強いピ-クは無いが、ハ-ドなスペクトルであることが分かった。Ti、Zn、及びZrについては、デ-タ処理中であるが、その波高分布から以下のことが分かっている。Tiにおいては、複数のガンマ線による非常に強いピ-クが6.5MeV付近に存在する。また、1.8MeV以下の低エネルギ-領域に、カスケ-ド・ガンマ線による強いピ-クで形成された複雑な構造が存在する。ZnとZrにおいては、捕獲状態から残留核の低励起状態への遷移によるガンマ線ピ-クが少し目立つものの、全体的にはCoのスペクトルと似ている。
実験結果の理論的解析については、現在、原子核反応理論の統計模型を用いて行っている。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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