研究課題/領域番号 |
01580277
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
柳本 成一 福井大学, 教育学部, 教授 (20042971)
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研究分担者 |
黒木 哲徳 福井大学, 教育学部, 教授 (90022681)
梅沢 章男 福井大学, 教育学部, 助教授 (70151925)
大野木 裕明 福井大学, 教育学部, 助教授 (60141462)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | 幾何教材 / 学習指導法 / 個人差 / situation / situation化 / 個別化 |
研究概要 |
平成元年度には次のような順序で展開する幾何の学習指導法を開発した。1)教科書の例題を一達供定する。2)1)の例題のベ-スになっている図形に関するいくつかの単純な言語情報を呈示する。3)生徒は2)で与えられた言語情報に基づいていろいろな図形を画く。このとき、生徒達はもとの例題の図以外にいろいろな図を画く。4)3)で画かれた図形からいろいろな情報を収集する。5)4)で得られた情報を結合して幾何学的命題を構築する。 この指導法は、英国のC.Gattegnoによって提唱され世界的に注目されているsituationの教育学の幾何学習における具体的展開そのものに他ならないことが平林一栄(元広島大教授)によって指摘された。 平成二年度には、situationに基づく学習指導法の実用化に向けて次のような研究活動が展開された。 a)平成元年度に実践された幾何の授業では、単純な言語情報に基づいて図を画くためにかなり長い時間が必要であった。この時間を短縮するために、単純な言語情報のかわりに、単純明快な図形が画かれた二枚の透明なFilmを与え、その重ね合わせ方を変えることによっていろいろな図形をつくり出す方法を採り入れた。その結果、県内の教師や指導主事らから「私も、是非こんな授業をやってみたい。」といわれるような公開研究授業が実施できるようになった。 b)a)に述べた授業の仕組みは世界数学者会議(8月京都)で発表した。更に詳しい研究成果は“算数・数学・におけるsituationに基づく学習指導法の展開"(日本教育大学協会誌「教科教育学研究」第9集)や“幅の広い学力差を許容する数学科教材・教授法の開発"(日本科学教育学会誌、Vol.14.No.13)などに発表した。
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