女子学生の理工学系への進出は年々増えているが、物理学を専攻する学生はまだ少ない。物理学は理解しにくく、興味を持ちにくいという意識を改めさせるために、わかりやすく積極的な活力を引き出す実験を中心とした物理教育に関する検討を主として、次の諸点について研究を加えた。 (1)現在、一般教育の物理学実験で実施しているシンクロスコ-プの応用という実験のなかで、単振動による波形、リサ-ジュ図形のパソコンによる原理説明と実験デ-タの処理を16bitパソコンで、カラ-表示を用いてわかりやすくするため、プログラムを作成中である。 (2)He-Neレ-ザ-光を用いたスリット、回折格子による光回折の強度分布の測定実験の原理説明で、より理解を深めるために回折の原理のプログラム作りを実行中である。また、実験デ-タの処理をパソコンを用いて行なうための準備を始めた。 (3)附属小中高校を対象とした実験教育に関するアンケ-ト調査項目を決めた。また物理教育の現状と興味の在り方の意識を調査するために調査対象とする私立、都立などの女子系高校の候補及びアンケ-ト項目を決めた。アンケ-ト発送予定時期を検討中である。 (4)現在、本校の学生のみを対象として行なっている一般教育課程における物理学実験に関するアンケ-トを他大学(例えばお茶ノ水女子大や東京女子大)に対しても行うため、アンケ-ト項目を決め、調査依頼校の検討を終了し、4月中旬頃発送予定である。 (5)本校の理科系学生2〜4年次を対象に物理教育の現状と興味の在り方の意識を調査するためのアンケ-トを4月始めに行う予定である。
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