研究概要 |
本研究の目的は,教育目標,特にpsychomotorとcognitive domeinの目標の相互関係を明らかにすることに最終目標がある。そこでモ-タ-スキルの課題として一輪車が選ばれた。ここで一輪車が選ばれた理由は,一般性の高い,しかも誰にでも達成可能な課題であるということである。ちなみに,一輪車は小学校体育教科の教材としてとみに隆盛を示している。そして更に,一輪車の技能獲得は比較的短期間の間に可能となる。一日小一時間のトレ-ニングで早ければ一週間遅くても2週間ほどで両輪のこぎ出しが可能である。また,このような比較的平易な課題であることから,学習者の内観も得やすいと考えた。このような一時性の高い課題であるからこそ,psychomotorとcognitive domainのインタラクションを押えるという研究が可能であるといえる。複雑な課題であっては微妙なインタラクションを言語反応と行動の計測値から追求することはむずかしい。 我々の研究は,福井大学を拠点として,一輪車走行訓練時の計測技法を,傾斜角センサ,威圧センサを用い,テレメ-タを介して受信,記録する方向から確立しようとしている。それの現段階での最も困難な点はセンサの取り付け箇所と実験に耐える取り付け方法及び,センサ-のノイズの問題である。未だ良い方法を発見するに至っていない。また一方で我々は,早稲田大学人間科学部を中心に,一輪車の教育経験の深い教師に指導過程における重要なチェックポイントを聴取し,走行技能評価のための評価記録表を作成した。4月以降は調査の実施に当たる予定である。
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