研究課題/領域番号 |
01601002
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岡田 成幸 北海道大学, 工学部, 助手 (50125291)
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研究分担者 |
村上 ひとみ 北海道大学, 工学部, 助手 (10201807)
塩野 計司 東京都立大学, 工学部, 助手 (30128574)
後藤 典俊 室蘭工業大学, 教授 (30027247)
太田 裕 東京大学, 地震研究所, 教授 (40012900)
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キーワード | 逐次情報システム / 防災対策支援システム / 地震入力評価 / 最適防災対策 / 震害予測 / 最適防災対策選別 |
研究概要 |
都市における地震時の被害危険度評価を事前に詳しく進めておくことは、地震防災計画立案に不可欠の資料を提供し、重要な根拠を与えるとの考えから、このための調査研究が地域行政体単位で多く実施されている。しかし、その基本となる被害予測の手法・実際手段には、既存のものは以下のような抜本的改善を要する問題を内蔵させている。すなわち、現存予測法のほとんどがその出発点を想定地震においているところから、発生時間を不特定のままに検討を進める以外になく、それにもとづく対策計画は種々の被害状況に対応したものでは到底ありえず、必然限定的にならざるを得ない。地震発生の瞬時に必要な情報を獲得・提供し、発生した地震の特徴を考慮した最適な対応指針を与えるベく防災計画がなされるためには、これら既往の予測法がもつ、地震発生時間不特定性の仮定を克服する手段の導入が積極的に攻究されるベきである。本研究はこれに応えるベく、大都市を対象とする震害予測情報システムの実現に向けて基本構想を展開し、かつ具体的に人口100万人程度の都市を想定したシステムの設計仕様を考察する。すなわち、地震襲来を時間原点として発生・変動する震害事象を、実地震動記録を入力情報とし、地域環境データおよび実時間震害データを媒介として的確に事前予測し、さらに予測される震害に応じた最適防災対策を選別し、視覚的に表現するAIシステムを構築・導入することで、地域(大都市)がもつ地震時危機管理機構への組み込みの方向を探ったものである。この目的達成のため3カ年計画で研究を行ってきた。本年は一応の最終年となっており、主にシステムの基幹部分の設計とシリーズ研究の総括を行った。すなわち、実地震動記録から地域内の地震動強さ分布を評価する手法・それにもとづく地域内震害予測手法の整理、直後対策の最適選別のための論理型(AI化)プログラミング手法にもとづくモデルを提示した。
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