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1989 年度 実績報告書

高層集合住宅における移住空間の耐震化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01601034
研究機関東北学院大学

研究代表者

志賀 敏男  東北学院大学, 工学部, 教授 (00005167)

研究分担者 湯田 善郎  東北大学, 工学部, 助手 (10166861)
渋谷 純一  東北大学, 工学部, 助教授 (70005461)
キーワード高層集合住宅 / 居住空間の耐震化 / 家具の地震時転倒 / 1978年宮城県沖地震 / シミュレーション解析 / 家具の転倒率 / 占有面積比 / 転倒時占有面積比
研究概要

都市における住宅の集合化、特に高層化は最近とみに著しい。しかも各戸の床面積がさして広くないものが多い。このような趨勢にあるので、大地震時に、家具類の転倒被害、これに伴う人的被害の発生する可能性は、往時とは比較にならない程増大しているものと考えられる。このような点に着目し、家具類の転倒被害の予測と実際との対比、地震動の弱さと家具類の転倒被害の大小、同被害の防止策の検討等を進めた。
a 家具類の転倒被害の予測と実際との対比 1978年宮城県沖地震の直後、仙台市内に建つ高層集合住宅13棟について実施された。家具の転倒被害調査が示す、主要家具類の全棟としての転倒率を対象に、動的なシミュレーション解析を行った。転倒率の解析値は、各主要家具類、各階とも調査値とよく一致し、転倒率の予測が可能なこと、さらに、先に発表した負傷率との関係から、負傷率の予測が可能なことが分かった。
b 地震動の強さと家具類の転倒被害の大小 上記のシミュレーション解析の手法を準用して、地震動がより強くなった場合(50ガル13%増)の、各主要家具類、全主要家具類の転倒率の変化について解析を進めた。全主要家具類の転倒率は、上記のシミュレーション解析の値が、100%に達している上階(12〜14階)を除くと、中間階では30〜10%増、下階では130〜100%増になることが分った。さらに、14階建てにおけるタンス類を採り挙げ、地震動の強さの変化に伴う転倒率の変化について検討した。震度Vの弱めの地震から転倒の生じ始めることが分った。
c 家具類転倒被害の防止対策 先に検討した主要家具類の転倒時占有面積比、すなわち家具類の転倒時に占有する床面積と部屋の床面積との比と、部屋の使い方、地震対策等との関係を検討した。主要家具類の転倒時占有面積比が50%以上の部屋をもつ住戸が多いこと、作業室等への家具類の集中配置が、人的被害防止対策たり得ることなどが分った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 志賀敏男,渋谷純一,湯田善郎: "高層集合住宅における居住空間の耐震化に関する研究 その5 家具量と地震時被害に対する危険感・不安感" 東北地域災害科学研究報告. 26. (1990)

  • [文献書誌] 志賀敏男,渋谷純一,湯田善郎: "高層集合住宅における居住空間の耐震化に関する研究 その6 家具転倒被害のシミュレーション解析" 東北地域災害科学研究報告. 26. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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