研究課題/領域番号 |
01603519
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村上 雄一 名古屋大学, 工学部, 教授 (10023029)
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研究分担者 |
丹羽 幹 名古屋大学, 工学部, 講師 (10023334)
服部 忠 名古屋大学, 工学部, 助教授 (50023172)
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キーワード | 脱アルミニウム / バリウムイオン交換 / CVD(化学蒸着) / モルデナイト / ゼオライト / MTG法 |
研究概要 |
昨年度までに得られた成果に基づき、今年度は脱アルミニウム法、バリウムイオン交換法、CVD法の三つを組み合わせることによって当初の目的である長寿命高選択性ゼオライト触媒を得ることを目的とする研究を行った。バリウムをイオン交換すると、活性は、Baイオン交換率が増加するにつれて低下したが、寿命には大差がみられなかった。しかし、これにともない触媒の色が黒から灰色に変わった。そこで、流通反応中に析出したコ-クの量を熱重量測定装置によって定量したところ、Baイオン交換率が増加するにつれてコ-ク析出量が減少することがわかった。また、酸性質の変化をアンモニアの昇温脱離法によって検討したところ、Baイオンは強酸点を除き、中程度の強度をもつ酸点を発現させることがわかった。 BaDM上での生成物には、ガソリンに適さない炭素数が11以上の芳香族が4.2(mol%生成した。そこではこの触媒の細孔入口径をCVDによって制御することによって、炭素数が以上の芳香族の生成を制御することを試みた。この結果。SiO_2蒸着量が1.4wt%で炭素数が11以上の芳香族の生成が制御された。この場合。酸素数10のテトラメチルベンゼンの生成はほとんど制御されず、また、寿命はSiO_2蒸着量によらずほとんど変わらないことがわかった。以上のことから、脱アルミニウムとBaイオン交換によってモルデナイトの酸性質を、ケイ酸アルコキシドのCVD法によってその細孔入口径を制御することによって、長寿命・高選択性MTG反応触媒を開発できることが可能となった。
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