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1989 年度 実績報告書

I-III-VI_2族化合物半導体の格子欠陥制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01604597
研究機関東京理科大学

研究代表者

入江 泰三  東京理科大学, 工学部, 教授 (40084363)

研究分担者 中西 久幸  東京理科大学, 理工学部, 助教授 (70084473)
遠藤 三郎  東京理科大学, 工学部, 教授 (90084392)
キーワードI-III-VI_2族化合物半導体 / 格子欠陥制御 / 吸収端のすそ / フォトルミネッセンススペクトル / 強い緑色発光 / 積層物質 / 自然超格子
研究概要

前年度にひき続き、CuInSe_2を中心に研究を行った。また、I-III-VI_2族から導かれるCdInGaS_4についても調べた。
1.CuInSe_2
Znをド-プしたCuInSe_2単結晶の電気抵抗率、Hall係数を77K〜300Kの温度領域について測定した。これより求めたHall移動度の温度変化から、電子は低温ではイオン化不純物によって散乱されていることがわかった。光吸収スペクトルの測定から、吸収端のすそのひろがりは、キャリア濃度の増加と共に増大していることがわかった。Cd,Zn,In,Seをそれぞれド-プした試料のフォトルミネッセンススペクトルを測定した。Seをド-プしたP形試料のスペクトルは三つの主なピ-ク(0.98eV,1.02eV,1.03eV)から成るが、Cd,Zn,Inをド-プしたn形試料は、いずれも0.9eV近傍にピ-クを持つ幅の広い発光バンドを示した。Znをド-プした試料の発光ピ-クは、ド-プ量の増加と共に長波長側へ移動した。また、このピ-クは励起光強度の増加、温度の上昇、いずれの場合にも高エネルギ-側へ移動したことから、発光はドナ・アクセプタ対発光であると考えられる。Hall係数の温度変化のデ-タと共に解析した結果、ドナレベルは伝導帯の下0.02eV,アクセプタレベルは価電子帯の上約0.1eVに存在することがわかった。
2.CdInGaS_4
Cd_3InGaS_6は低温で強い緑色発光を示すが、結晶構造をX線回折で調べたところ、CdSとCdInGaS_4の積層した物質であり、この積層性が緑色発光に強く関わっていることがわかった。すなわち、われわれが見いだした強い緑色発光は、CdInGaS_4結晶中にできている自然超格子によるものと考えられるに至った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 中西久幸: "Piezoresistance in CdInGaS_4" Physica Status solidi. 148. 673-682 (1988)

  • [文献書誌] 福田敏男: "ロボット用力計測センサに関する基礎的研究" 日本機械学会論文集C編. 55. 2384-2389 (1989)

  • [文献書誌] 遠藤三郎: "Crystal Growth and Characterization of CdInGaS_4 and Related Compounds" J.Crystal Growth.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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