研究課題
当研究班の本年度の目標は、過去2年間の研究実績をふまえ、理論的、実証的な比較研究を更に深く押し進め、まとめの段階に入ることであった。研究分担者は随時に情報交換を行い、また年に4回の研究合宿を重ねたことにより、共同研究として極めて充実した成果があったものと確信している。今年度は、国際社会が大きく変動した年となり、当研究班の研究対象となっている中国、台湾、香港においても、その影響は多大なものがあった。それは、研研究班の研究合宿にも大きく反映されたが、個々の研究会を列挙すれば、以下の通りである。第一回研究会(6月11日〜12日)では、国分良成が「中国の民主化運動ー最近の情報」、小島朋之が「中国の政治改革ー激動の過程」と題する報告を行い、6月4日の天安門事件直後ということもあり、尚一層活発な討議がなされた。第二回研究会(9月14日〜15日)では井尻秀憲が「台湾の民主化と政党の役割変化」、徳田教之が「中国政治改革の現段階」と題して報告し、真剣な討議が行われた。第三回研究会(10月15日〜16日)では、中兼和津次が「中国の工業化とそのメカニズム」、井尻秀憲が「台湾現地調査報告」と題した報告を行い、熱心な討議が行われた後、各自の研究成果のまとめ方等が検討された。第四回研究会(2月26日〜27日)では、国分良成が「政治体制改革の形成と展開:1980年代」、小島朋之が「中国の改革・開放と台湾、香港との相互関係」、井尻秀憲が「台湾地方選挙現地招査報告」と題する報告を行ない、活発な討議がなされた。また。各分担者の研究成果の論文テーマを決定し、執筆に取りかかることとなった。
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