研究課題
本研究を通じて明らかにしようとした課題は、(1)韓国・台湾の官僚制度が経済発展を有効に導きえたそのメカニズムは何か、(2)韓国・台湾の産業組織・企業経営組織が経済発展を牽引したメカニズムは何か、(3)韓国・台湾の組織・制度の枠組と儒教の文化的伝統とはどのように関連するのか、の三点であった。平和元年度においては、昭和63年度にひき続いて、研究代表者・研究分担者との間で相互的討論を活発に行い、内外の研究者を招いてその研究成果の吸収に努めた。また昭和63年度に収集した資料の解析を試み、同時に内外の研究調査資料の収集にもなお努めた。山田は、韓国・台湾の政治制度と経済発展に関する分析を行い、川喜多は、韓国・台湾の企業経営組織・労使関係と経済発展との関連について、中川は、韓国・台湾の官僚制度と経済発展との関連を究明し、笠井と梶原は、経済政策の有効性と経済発展の有効性について分析し、渡辺は、以上の研究を総括するとともに、韓国・台湾の経済発展戦略を吟味・解釈した。平成元年度は本研究の最終年度であったので、各研究分担者は、昭和62年度、昭和63年度の分析にもとづいて、報告書の執筆を試み、この報告書の発表をワークショップ形式で行い、さらにそのワークショップの討論にもとづいて最終報書の執筆がなされた。
すべて その他
すべて 文献書誌 (8件)