研究課題/領域番号 |
01608503
|
研究機関 | 九州芸術工科大学 |
研究代表者 |
寺西 立年 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (50038981)
|
研究分担者 |
中島 祥好 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 助手 (90127267)
津村 尚志 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 助教授 (20038962)
|
キーワード | 音声の規則合成 / 規則合成音声 / 文書音声変換 / 音声のLSP合成方式 / プロソディ / 日本語のプロソディ / 日本語朗読音声のリズムパタン / 日本語朗読音声のピッチパタン |
研究概要 |
本年度は今までの研究成果のすべてをテキスト朗読装置上にまとめ上げ、種々なプロソディ・スタイルを容易に選択できる音声規則合成システムGK-SS5を完成した。 1.このシステムの一番大きな特徴は、プロソディ・スタイルのオプションを備えている点であるが、その他にも多くの改善(辞書登録語数の拡大、構文解析のプログラム化の洗練と改良、音節テ-ブル・デ-タの改善、その他)が施されている。 2.このシステムでは入力文書ファイルが各プログラム・ブロックで処理され変換される都度、出力ファイルを確認しながら次のステップへ進むようになっている。その際にファイルの修正も可能であるが、今回はこうした確認の際に、用意された何種類かのプログラム・ル-トを選択できるようなオプション・システムを組込んだので、合成の種々なバリエ-ションを比較実験し易くなった。 3.このオプションは、すべてプロソディに関するもので次のようなサブ・オプションから成る。(1)呼気スタイルのオプション、(2)朗読速度のオプション、(3)リズム・スタイルのオプション、(4)文末上昇型イントネ-ションのオプション、(5)ピッチ・パタンの誇張と圧縮のオプション、(6)強度パタン調節のオプション等々である。 4.このシステムで合成される音声のプロソディ品位は、規則で合成されたものとしては従来になく高度なものであるが、現在それを表現するための絶対的な評価尺度がなく、そうした尺度を作る研究を進めているが今後の課題である。合成音声の品質でプロソディ以上に重要と考えられる音韻の明瞭性については、不十分ではあるが標準化された明瞭度試験法があるので、それによって本システムで合成された音声の単音節明瞭度を測定し、所期のとおり高い値を得た。
|