研究課題/領域番号 |
01613005
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
保原 充 名古屋大学, 工学部, 教授 (50022992)
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研究分担者 |
三宅 裕 大阪大学, 工学部, 教授 (50029005)
小林 敏雄 東京大学, 生産技術研究所・第2部, 教授 (50013206)
大島 耕一 宇宙科学研究所, システム系, 教授 (80013621)
里深 信行 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30027891)
大宮司 久明 東北大学, 工学部, 教授 (70005239)
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キーワード | 数値流体力学 / コンピュータ / ナビエ・ストークス方程式 / 極超音速流 / 乱流数値解析 / LES / 反応流 / 希薄流 |
研究概要 |
本重点領域研究は三年目で最終年度にあたる今年度は、三年間の成果をまとめる年である。わが国のコンピュータ環境は毎年改善され、各メンバーもその恩恵に浴した。重点領域研究に採択されて、わが国の数値流体力学の研究は急激に活況を呈し、国際的にも、米国、ヨーロッパとしのぎを削るところまできた。高レイノルズ数圧縮性流れにたいして、流束差分離法による陰的時間進行差分スキームのコードが完成し、翼列の先端隙間の漏れ渦が確認された。数値計算法自体も独自なものが現れ、群陽的差分法、また、時間積分法に有理ルンゲ・クッタ法を用いる線の方法を開発した。圧縮性オイラー、ナビエ・ストークス方程式において避けて通れない衝撃波の捕獲も大事な研究課題で、米国・イスラエルで開発されたTVD法は本研究課題においても盛んに使われ、高速流の研究は飛躍的に発展した。化学反応を含んだ複雑な高速流もほぼ満足のいく形で解けるようになった。乱流の解析も、本研究において飛躍的に進歩したと言えるであろう。まず、LESは、膨大な計算格子を使用し、細かい乱流の挙動を追跡した。また、乱流の基本形状に関する計算においては、ステップ流れにおいて、実験とかなり近い、良い精度の比較が得られた。以上の成果は、平成元年8月28日から31日まで名古屋で開かれた国際数値流体力学名古屋会議で発表された。この会議では、議長は本重点領域研究代表者の名古屋大学保原充教授が、副議長は副代表者の大宮司久明があたり、本重点領域研究総括班のメンバーが組織委員会のメンバーになり、名古屋市中小企業振興会館で行われた。後援協賛は、日本建築学会、ガスタービン学会、土木学会、日本流体力学会、日本物理学会、日本航空宇宙学会、日本機械学会の7学会である。国内から294名、海外から74名、計368名の出席があり、5つの招待講演を含む4つのパラレルセッションで、講演発表は202件であった。
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