本研究の目的は[精神薄弱障害児の教育方法の向上]を目指し、その学習訓練用に[CG(コンピュ-タ・グラフィックス)]を活用して、[新しいビデオ教材]と、これに組み合せる[学習教材]を教育工学的に制作し、両者をまとめ、養護学校の先生方が使いやすいような[ビデオ教材パッケ-ジ]システムを開発することに有る。 (1)我々が開発した精神薄弱障害児の教育に適する[超・強制刺激法(Super Reenforcement Method){〔強い刺激のビデオ教材〕と〔きめ細かなスモ-ルステップのプログラム学習指導方法〕との組合せ}]を本研究の遂行の基礎とした。 (2)上記の原理を適用し、コンピュ-タ-グラフィックスを活用して[色彩や形状の弁別、数や比較の概念、方向の識別、順序数の概念]など、55本の多数の障害児の教育用の〔ビデオ教材〕を開発した。 (3)この研究の期間中〔試作したビデオ教材〕を用いて、研究協力校の神奈川県立鶴見養護学校において[研究授業]を行い、これらの開発に必要な具体的な留意事項を明らかにした。 (4)学習訓練の効果を高めるために〔ビデオ教材〕と組み合せて用いる〔学習教材〕[色カ-ド、形カ-ド、数カ-ド]などを開発した。 (5)上記の〔ビデオ教材〕と〔学習教材〕とを組み合せ、さらにこれに[特殊教育用〔ビデオ教材〕活用の手引き]と[解説書]を加えて、養護学校の現場で使いやすいような[教材システム]を開発した。 (6)教材の開発だけでなく、[研究協力校]の〔神奈川県立鶴見養護雄学校〕や〔国立特殊教育総合研究所〕など全国の9つの学校や機関の先生方から、この教材の評価を頂き、それによって教材の改善を図った。 (7)これらの教材の開発に必要な〔マンパワ-〕を得るために、学部の卒業研究の学生を教育工学的に育成して当たらせる方法を開発した。
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