高次コミュニケーションにおける知能インターフェースとしてのイメージ情報およびイメージインターフェースは、人間の知識獲得、概念形成に本質的意味をもっている。放送等のマスメディアは対人間、対機械の視覚認知には優れているものの、高次コミュニケーションに求められている『情報伝達ー知覚認知ー思考ー行動』のサイクルを形成するには不十分である。(イメージ情報をも含んだ)高次コミュニケーションにおいて本質的に必要なものは、双方向性の高いマルチメディア環境とイメージインターフェースを持った新しい情報システムであるといえる。 本研究では、マルチメディア情報処理機能を有するAVデバイスのモデリング、イメージインターフェースのネットワーク・プロトコルの解明、軟構造の知能型ネットワーク制御機構試作によって、高次コミュニケーションに不可欠な知能インターフェースを、従来とはまったく異なる広帯域LAN上に構築することを目指してきた。 具体的な研究成果としては、以下の三点が挙げられる。 1.高次コミュニケーション環境に適合する情報ネットワークの基礎研究管理者ではなく網利用者自身が網の論理形状を動的に変更できるネットワーク・プロトコル及びインターフェースの検討とその実装。 2.高次イメージインターフェースのネットワーク・プロトコルの基礎研究 アナログ/ディジタル情報の複合した情報の伝達、知覚認知、操作(行動)をインターフェースする上位プロトコルの仕様設計。 3.映像・音声デバイスの知能インターフェースに関する基礎研究 映像・音声デバイス操作における仮想デバイスの構成、操作、機能、相互依存関係、包含関係等の概念設計とそのプロトタイピング。
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