本研究では、将来コミュニケ-ションの手段として頻繁に利用されるコンピュ-タアニメ-ションを使って、高度な知的情報通信を実現するための研究を行う。本年度の研究実施計画に沿って、研究成果を列挙する。 (1)動画像の作成と表示 (1)人間の顔の3次元デ-タの入力:人物の顔を、左右に2台並べたカメラによって撮影し、これらの画像間の対応付けによって三角測量を行うことにより、顔の3次元デ-タを入力する手法を開発した。 (2)人間と自然物体の動画像の作成:人物の髪が、風に吹かれてなびく動画を作成する手法を開発した。また、従来の手法では表現が困難であった炎の動画像、および墨流し模様などの不規則なパタ-ンの動画像を計算機によって作成する手法を開発した。 (2)動画像のデ-タ圧縮1 (1)動画像中の移動物体の抽出:複数の人物の歩行動作などを撮影した動画像から、個々の人物を切り出し、追跡する手法を開発した。本手法によって、動画像中の移動物体の部分だけを切り出し、背景とは別に処理することによって、動画像のデ-タ圧縮を行うことができる。 (2)時間的に不連続な画像の中割り手法の開発:時間的に不連続な2枚の画像間を内挿し、任意枚数の中間画像を自動的に作成する手法を開発した。本手法では、ブロックマッチングとテクスチャマッピングを用いた。本手法によって、動画像中の一定時間間隔の画像を伝送するだけで、受信側で滑らかな動画として再生できるため、動画像のデ-タ圧縮を行うことができる。
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