研究課題/領域番号 |
01633512
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
茨城 俊秀 京都大学, 工学部, 教授 (50026192)
|
研究分担者 |
大西 匡光 京都大学, 工学部, 助手 (10160566)
鈴木 晋 愛知工業大学, 工学部, 講師 (80206490)
福嶋 雅夫 京都大学, 工学部, 助教授 (30089114)
|
キーワード | 推論プロセス / 演繹デ-タベ-ス / ホ-ン節 / 効率的処理 |
研究概要 |
知識処理の目的の一つは、与えられた事実から、推論によって新しい事実を導出することにある。基になる事実デ-タがどのような形式で記憶されているか、また、推論に用いられるル-ルの記述携態がいかなるものであるかによって、さまざまなアプロ-チが考えられるが、本年度は以下の研究を行なった。 1.正規表現を利用した線形ホ-ン節の評価 演繹デ-タベ-スに発せられた質問に対する答を導出するプロセスは推論過程そのものであり、従来からさまざまな研究がなされている。本研究では、ホ-ン節の中でも、線形であるものに限定すれば(現実の推論ル-ルはほとんど線形である)、関係表の標準形という概念を導入することによって、質問に対する答の導出過程を正規表現を用いて陽に記述できることを示した。その結果、解の導出過程を正規表現中の各演算の適用順序という観点から、オペレ-ションズリサ-チの手法を用いてその効率的実現を計ることが可能となる。 2.帰納的推論のブ-ル関数に基づく定式化 観測された有限のデ-タが、ある事象を成立させるものとしないものに2分されているとき、これらを部分的に定義されたブ-ル関数fとして認識でき、その事象の完全な記述は、fと矛盾を生じない完全定義ブ-ル関数Fとして把握される。「真理は単純である」とすると、このFはブ-ル関数の意味で単純な構造を有していると思われ、たとえば依存変数の個数が少ない。正あるいはユネイト性をもつ、しきい関数の形をしている、などの性質を持つ。本年度の研究では、Fの導出アルゴレズムその複雑性を論じた。
|