研究課題/領域番号 |
01636501
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
水柿 道直 東北大学, 医学部付属病院, 教授 (60004595)
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研究分担者 |
石橋 正兀 日本化薬(株), 総合研究所, 研究主幹
菱沼 隆則 東北大学, 医学部付属病院, 助手 (20199003)
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キーワード | エイコサペンタエン酸 / プロスタグランジン / GC@SIM / モノクロ-ナル抗体 / △^<17>-6keto-PGF_<1α> |
研究概要 |
機能性食品の一つとして注目されるエイコサペンタエン酸(EPA)はアラキドン酸カスケ-ド同様に代謝され、血管中においては血小板凝集仰制能を持つPGI_3、血小板凝集能の弱いTXA_3を生成し、アラキドン酸からのTXA_2の生成を仰制するといわれている。しかし、その量的実態は明らかではなく、EPAを摂取する場合これらの体内動態について定量的な検討が必要である。そこでEPA由来の3型プロスタグランジンの微量分析法を検討した。 1.微量定量を目的としたEPA由来△^<17>-6-keto-PGF_1αの調整とその定量:我々は(1)PGI_3の安定代謝産物である△^<17>-6-keto-PGF_1αを牛大動脈を用いて大量分取する方法の確率、(2)内部標準物質として有用な^<18>O標識体の作成、並びに(3)^<18>O-標識化合物を内部標準物質とするGC/SIM法の確立に成功した。 2.抗3-olefin モノクロ-ナル抗体の作製:さらに高感度な検出法の確立と他の3型プロスタノイドの検出法への応用を目的として、(1)2型と3型プロスタノイドの構造の相違、即ち17位のcis二重結合に着目し、同部位に対する特異抗体を作製した。(2)同抗体の反応性の検討より2型、3型エイコサノイドの分別に有用であることを示唆した。また、(3)イムノアフィニティカラムを用いた血中△^<17>-6-keto-PGF_1αの簡便かつ高感度な検出に成功した。 以上の検討により、正体内3型プロスタノイドの定量的検討が可能となり、EPAの生体内挙動の解析や摂取量の基準値作製等への汎用性が期待された。現在他の3型プロスタノイドの微量定量法を検討中である。 尚、補助金は、各種分析用および細胞培養用、試薬・器具等の消耗品の購入に使用し、有効に利用した。
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