• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

高温超伝導薄膜による電子デバイスの試作と特性の評価

研究課題

研究課題/領域番号 01644513
研究機関電気通信大学

研究代表者

後藤 俊成  電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (70017333)

研究分担者 宇佐美 興一  電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (60017407)
小林 忠行  電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (00123969)
キーワード高温超伝導 / スパッタリング / 薄膜 / Y-Ba-Cu-O / Bi(-Pb)-Sr-Ca-Cu-O / 粒界ジョセフソン素子 / トンネル接合 / SQUID
研究概要

高温超伝導酸化物薄膜をデバイスに応用するために、異なる数十種類の組成のモザイク状タ-ゲットをもちいてY-Ba-Cu-O(YBCO)系薄膜およびBi(-Pb)-Sr-Ca-Cu-O(B(P)SCCO)系薄膜をスパッタ法により作製し、フォトリソグラフィ技術を用いてブリッジ形ジョセフソン素子およびDC SQUIDを製作し以下のような結果が得られた。
1.YBCOおよびB(P)SCCO薄膜の形成:YBCO膜はRFスパッタ法で、B(P)SCCO薄膜は二重陰極DCスパッタ法で作製した。YBCO膜につしてはポストアニ-ルすることなく83KのTcをもち、ポストアニ-ルのあるBSCCO薄膜では、105KのTcが得られた。
2.低エネルギ-イオン源の開発と評価および界面特性の検討:ArまたはAr+20%O_2の低エネルギ-イオンビ-ムをYBCO膜に照射しエッチングした結果、100,300eVの加速電圧でAr+20%O_2イオンを照射した場合、Tcへの影響は殆ど無く、面積抵抗の変化(増加)も20%以下であり、トンネル接合製作にも利用できることがわかった。
3.粒界ジョセフソン接合の形成とその応用:
(1)YBCO薄膜ではブリッジ領域の結晶粒の数が少ない程電圧・電流特性上に高周波応答の定電圧ステップが得られ易く、ブリッジ幅が約15μmの時電流幅100μA程度の定電圧ステップが得られた。BPSCCO薄膜の場合、その電流幅はかなり小さい。
(2)YBCO薄膜のブリッジを用いてDC SQUIDを構成し、最大超伝導電流の磁場依存性が周期的に変化し、ル-プ面積が約2×10^<-9>m^2のDC SQUIDの4.2K,56Kにおいてそれぞれ45μV,10μVの出力電圧が得られている。この周期よりのル-プの面積は2.3×10^<-9>m^2であり、実際の面積と良い一致がみられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tadayuki Kobayashi: "Bi(-Pb)-Sr-Ca-Cu-O films prepared by dc sputtering with mosaic target." The transactions of the IEICE. E72. 1072-1074 (1989)

  • [文献書誌] 小林忠行: "モザイク状タ-ゲットを用いて製作したY系薄膜の超伝導特性と表面形態" 電気通信大学研究紀要. 3. (1990)

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi