研究概要 |
超塑性が期待できるセラミックス焼結体の原料としてナノメ-タ-級の粒子サイズを有す粉体の合成を今年度の目標として実験した。 ナノメ-タ-級炭化ケイ素超微粒子は高周波プラズマを利用したCVD法により、モノシランとメタンを原料として合成した。反応炉は石英製で、三重管構造のガス導入部、二重管水冷式のプラズマ発生部、析出部よりなる。反応系内をロ-タリ-ポンプにより13Pa以下に排気後、高周波電源のアノ-ド電圧を4KVにしプラズマを着火した。プラズマ作動ガス用Ar流量(200〜600SCCM)、Arシ-スガス流量(1000〜1400SCCM)、シランガス(5〜15SCCM)、メタンガス(14.5〜33SCCM)、Arキヤリヤ-ガス(480〜960SCCM)、炉内ガス圧力2.13×10^4Pa,アノ-ド電圧5KVで合成した。 生成粉末はプラズマフレ-ムから火炎となって析出し、アルミナ皿に堆積した。得られた粉末は黒色で表面が活性であり、採集時も試料びん底に落ちず壁に付着したり、舞い上ったりした。粉末X線回析により遊離シリコン量を、炭素分析装置をにより非晶質炭素量を求め、計算によりβ-SiC,Si、Cの存在量を決めた。その結果原料ガス中のC/Siモル比が2.3〜4.9でβ-SiCのみの生成が存在することがわかった。さらに、TEM観察、粉末X線回析の半値巾よりβ-SiCの粒径を測定し、5nmの粒径の粉末が得られる事を確認した。粒径の制御は現実的な方法として原料ガス中のC/Siモル比を変化させる事により可能となる事を見出した。粒子のアスペクト比は1に近く、かつ粒度分布幅も狭いことがわかった。焼結実験を行なうに必要十分な量の炭化ケイ素超微粉末を本年度試作した合成装置で作製できる事を確認した。
|