研究概要 |
金属間化合物には機械的、化学的あるいは電磁気的性質の優れたものが少くないが、一般に脆い、難加工性材料であり、利用困難な場合が少なくない。そこで本研究では延性のある金属間化合物の組織、加工方法を明らかにすることを目的として、本年度は以下の成果を得た。 (1)回転する冷却水中にFe-Si,Fe-Co,Ni-Al系金属間化合物の溶融ジェットを噴射する回転液中紡糸法により、直線100〜160μmの細線を得ることに成功した。 (2)上記の細線には延性があることが分った。 (3)さらに上記の細線(特にFe-6.5%Si、Ni-13%Al)では熱処理により、単結晶が直列に並んだ竹状組織となり、延性が著しく増大することが分った。 (4)エレクトロンチャンネリングパタ-ン(ECP)により、竹状組織の結晶方位が測定できた。 (5)現在、結晶方位と機械的性質の関係を調査中である。
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