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1989 年度 実績報告書

C.elegans後期発生における組織・器官の形成・再配列の遺伝子制御

研究課題

研究課題/領域番号 01654503
研究機関東京大学

研究代表者

桂 勲  東京大学, 教養学部, 助教授 (00107690)

研究分担者 近藤 和典  東京大学, 教養学部, 学術振興会特別研究員 (10211913)
キーワード発生遺伝学 / Caenorhabditis elegans / 形態形成 / 突然変異体
研究概要

C.elegans var.Bristol N2株の雌雄同体を25mMメタンスルホン酸エチル中、室温で4時間処理して変異を誘起した。この虫(P)を一匹ずつシャレ-で飼い、自家受精で生じた子(F1)をまた一匹ずつシャレ-で飼った。その中から、幼虫期に発生を停止して異常な形態で死ぬ子供を約4分の1生じるものを選択した。F1の約2%がそのような変異株であった。このような変異を生じる遺伝子は40〜100程度あると推定された。現在、ミュ-テ-タ-株からトランスポゾンの挿入変異株の分離を行なっている。
遺伝子地図作成には、標準の変異株として、既存の形態または運動異常の変異株を用いた。連鎖群の決定の後、染色体上での位置決定には、2本の相同染色体の一方に致死変異、他方に互いに1〜2地図単位離れた既知の二重異を置き、三因子交雑を行なうのが良いとわかった。およその位置決定のなされた致死変異株は、近傍形態/運動変異株とヘテロ接合体にし、この形で致死変異を維持している。
微分干渉顕微鏡を用いて致死変異株の形態異常を調べたところ、次のように分類できた。(1)体が短く、頭が丸いもの、(2)(1)と同様だが、下皮が異常で体の所々に切れ込みが見えるもの、(3)体が3〜4か所で折れて丸まっているもの、(4)体が中央付近で折れ曲がり、咽頭の周辺から膨らんで見えるもの、(5)脱皮の途中のもの、(6)腸と体壁の間の屈折率が低くなり、実体顕微鏡で二重のように見えるもの。
現在、約30の変異株を解析している。今後は、変異株の分離・解析の効率化、組織特異的染色、細胞系譜の追跡を試みる予定である。また、トランスポゾン挿入変異株が分離できれば、遺伝子クロ-ニングを行いたい。
なお、別のタイプの変異株として、フッ素イオン耐性変異株の解析も行なっている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Isao Katsura: "Fluoride-resistant Mutants of Caenorhabditis elegans"

  • [文献書誌] Isao Katsura: "Larval Lethal Mutants of Caenorhabditis elegans,Accompanying Morphological Changes"

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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